花は植物の生殖器−牧野富太郎   P.1


 美ヶ原高原一帯の植物の種類は1000種を超え、その中で200余種が高山植物と言われています。 この多くの植物の花が6月の下旬からいっせいに咲きはじめ、一段と華やかになるのは7月の中旬です。 王ヶ頭から王ヶ鼻や、天狗の露地から想い出の丘にかけてお花畑が続きます。 中でもヤナギランの大群落や、マツムシソウ、ツリガネニンジン、アキノキリンソウなどが混生するお花畑が見事です。 また7月の緑の高原一帯を真紅のレンゲツツジが彩ります。                                
アカテンオトギリ キンポウゲ セキヤノアキチョウジ ホソバノキソチドリ
アキカラマツ キンミズヒキ タカネニガナ ホタルカズラ
アキノキリンソウ クガイソウ タカネバラ ホタルサイコ
アツモリソウ クサフジ タデスミレ マイヅルソウ
アヤメ クサボタン タムラソウ マツムシソウ
イカリソウ クズ チチブシロカネソウ マルバタケブキ
イブキジヤコウソウ グンバイヅル チョウジコメツツジ ミヤマオトコヨモギ
イワカガミ コウゾリナ ツマトリソウ ミヤマシャジン
イワキンバイ コウリンカ ツリガネニンジン ミヤマダイモンジソウ
イワシモツケ コオニユリ ツリフネソウ ミヤマハンショウヅル
ウスユキソウ コキンレイカ テガタチドリ ミヤマラッキョウ
ウツボグサ コケモモ トモエシオガマ ムラサキケマン
ウメバチソウ コバギボウシ ニッコウキスゲ ヤナギラン
エゾカワラナデシコ ササバギンラン ニリンソウ ヤマエンゴサク
エンレイソウ サラサドウダン ノアザミ ヤマシャクヤク
オオヤマフスマ サラシナショウマ ノコギリソウ ヤマトラノオ
オカトラノオ シシウド ノコンギク ヤマトリカブト
オミナエシ シデシャジン ハクサンフウロ ヤマハギ
オヤマリンドウ シャジクソウ ハナイカリ ヤマハハコ
カラマツソウ ジユウニヒトエ ハナチダケサシ ヤマブキ
キオン シュロソウ ヒトリシズカ ヤマホタルブクロ
キツリフネ シュンラン ヒメイズイ ラショウモンカズラ
キバナノコマノツメ ショウジョウバカマ フクジュソウ ルイヨウボタン
キバナノアツモリソウ スズラン ベニバナイチヤクソウ レンゲツツジ
キバナノヤマオダマキ スミレサイシン ホソバノアマナ ワレモコウ


スズラン (鈴蘭)  ユリ科  6月      

 花の形が鈴に似て、蘭のように美しいことから鈴蘭と名づけられた。          
 しかしラン科ではない。 花は甘い香りがする。                      


 [草丈] 20〜25cm            
 [ 花 ]  6〜8cm             
スズラン
アツモリソウ (敦盛草) ラン科 6〜7月 

 源平合戦で熊谷直実に討たれた平 敦盛の母衣(よろいの背につけて矢を防ぐふくろ状の布)にみたて名づけられた。      
 熊谷直実の母衣に見たてたクマガイソウもある。                     

 [草丈] 20〜40cm           
  [ 花 ]  3〜5cm            
  
アツモリソウ
キバナノアツモリソウ 〈黄花の敦盛草〉
               ラン科 6〜7月

 黄色に褐色の模様の花。 模様は個々に
違う。 かっては遠くから山が黄色に見えるほど沢山あったが、 今は希に見る程度。


 [草丈] 10〜30cm            
 [ 花 ]  約3cm               
キバナノアツモリソウ
ツマトリソウ (褄取草) サクラソウ科   
                     6〜7月

 花びらの先端(褄)に、うす紅色の「褄取り」があることから名づけられた。 しかし多くは白色で、褄取りのあるのは珍しい。   


 [草丈] 10〜15cm            
 [ 花 ]  2〜3cm             
ツマトリソウ
レンゲツツジ 〈蓮華躑躅〉 ツツジ科   
               6/下〜7/上旬

 蓮の花に似た形をしていることから名づけられた。 この花は有毒で、それを知っている牛が食べないので高原一帯に咲く。   
 

 [樹高] 1〜1.5m             
 [ 花 ]  5〜6cm             
レンゲツツジ
キバナノコマノツメ (黄花の駒爪)     
               スミレ科 6〜7月

 葉の形が馬の爪に似た黄色のスミレ。  美ヶ原では頂上近くの草地でよく見かける。 しかし普通はもっと標高の高い高山帯の草地に咲くことが多い。          

 [ 草丈 ] 5〜10cm            
 [ 花 ]   1cm             
キバナノコマノツメ
ミヤマシャジン (深山沙参) キキョウ科
                     7〜8月

 美ヶ原では花がそっくりに見えるヒメシャジンと混生している。 見分けかたは、ガクのふちに細かいギザギザがなければミヤマシャジン、あればヒメシャジン。      

 [草丈] 10〜25cm            
 [ 花 ]  2〜2.5cm           
ミヤマシャジン
イワキンバイ (岩金梅) バラ科 6〜7月

 岩場で黄金色の梅に似た花を咲かせていることから名づけられた。 まだ花の少ない6月の下旬から、岩場のわずかな土に根をおろし美しい花を咲かせる。       


 [草丈] 10〜20cm           
 [ 花 ]   約1cm             
イワキンバイ
ウスユキソウ (薄雪草) キク科  7〜8月

 薄く雪をかぶったように、全体が白色の綿毛で包まれていることから名づけられた。 
 ヨ−ロッパアルプスの名花エ−デルワイスと同じ仲間。                



 [草丈] 20〜30cm             
 [ 花 ] 2.5〜3cm            
ウスユキソウ
キンポウゲ (金鳳花) キンポウゲ科   
                      6〜7月

 金鳳花と書き、金は黄色、鳳は中国の神聖で不思議な鳥の雄の意味。 レンゲツツジと同じように有毒のため、牛が食べないので牧草地にたくさん咲いている。     


 [草丈] 20〜40cm           
 [ 花 ]   約2cm             
キンポウゲ
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