2005年10月25日発行:Vol.71
編集:大場・三岳

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 以前にも「かむかむ」の中(Vol.24Vol57)でお知らせした事が有りますが、最近患者さんの歯科医療に対する関心が高まると共に、お口の健康だけでなくお口の歯を含めての見た目(審美歯科)にも大変関心が高まって来ている様です。これは、体全体の健康を考え維持していく上でも大変喜ばしい傾向だと言えます。
 審美歯科は、本来見た目だけではなく機能(人間本来の生理的な働きに調和したもの)を兼ね備えたものでなければならない事はお知らせしました。
 『機能美』という言葉が有りますが、自然の中にもまた、人工物の中にも、すばらしい機能を発揮するものには、バランスの取れた美しさや誰もが魅了される感動や一体感があります。
 名山、名爆、名渓谷などの圧倒されるような自然観。古くからは人々に語り継がれてきた茶器などの陶磁器、職人が技を極める時に使う道具。また名品と歌われた楽器や時計、家具などにも無駄の無い調和の取れた美しさが存在することは多くの人々の認める所です。
 お口の中の『歯』に付いてもそれは同じように存在します。それは、歯の形には一本一本その場所により役割によっての特殊な形を兼ね備えていて、前歯には前歯成りに、奥歯には奥歯なりの形があるのです。しかも一本ずつ微妙に大きさや長さや歯の尖り具合が違い、表面の丸み(カーブの曲線)も違うのです。
 そして、それらが上下左右前後に動いた時に調和の取れた動きと咬み合わせを作っていなければ、うまく食事をしたりおしゃべりしたり精神的に爽快感を感じたりしていることが難しくなり、その結果バランスが崩れたまま放置されていると体全体の不調(アンバランス)へとつながって行くようです。
 所謂『理想としての歯並び』と言うのは、上下共に歯並びの外側の面が馬蹄形のようなアーチを描いてきれいに並び、かみ合わせの上下間の咬合面(物を咬む面)は前方から見て左右の奥歯を結んだ時に出来る面が、ほぼ水平となっている事(奥に行くにつれ少しカーブを描き上がっていく)。
 そして、上下が咬み合った時には全ての歯が均一に前後左右で安定して当たっている事と、上顎の歯は、下顎の歯の外側に並んでいて、下の歯を被蓋(外側から覆い被さる様に下の歯に当たる)する。と、言われています。
 しかし、昨今この様な歯並びの人は皆無と言うか、100人中1人居るかどうかでしょう。
 それと共に矯正治療の患者さんも増えてきている上、まだまだ矯正歯科医師が足りない為、治療できないで居る患者さんの積み残しは年々増える一方だと言う報告もあります。
 皆で、健康のためには調和の取れた機能美の有る咬み合わせを目指しましょう。
(院長)



 ある有名な芸能プロダクションの会長さんが、タレントを見つけ出す三要素は「目・歯・声」だと言っていたそうで、素敵な笑顔は目と歯が占める割合がとても大きいのだそうです。
 もし、あなたの好きな芸能人の前歯が虫歯で黒かったり、抜けてしまっていたら・・・。そして、それどころか歯が一本もなかったら・・・。あまり想像したくないですよね。
 人の顔の表情は、目と口元にあります。白く美しい歯並び、ひきしまったピンクの歯肉は、顔の美しさの中心ですね。前歯が1本でもなかったり、奥歯がない場合には頬のふくらみが消えてしわができ、歳をとって見えたりします。歯は、「美しさ」という大切な役割をもっていることも知っていて下さい。そして、もっと大きな役割があります。それは「食べ物を噛むこと」です。
 人間も動物も、食べ物の栄養で体が作られ、エネルギーを蓄えて生きていきます。その大事な食べ物は、歯で噛んで口から体に取り入れます。野生の動物は、歯がなくなると栄養が取れなくなる為、生きていけなくなってしまいます。そして、人間は「食べること」を楽しみとして生きている動物でもあります。人間も動物も生きていく為には『歯が命』なのです。
担当:三岳


 約4年半、とうせい歯科医院でお世話になりましたが、10月20日をもちまして、結婚退職させて頂く事となりました。
 始めての社会人生活が当医院で始まり、今思い返せば、初めの頃はなかなか仕事にも慣れず何度も何度も悔しい思いをしてきて、皆様にもご迷惑をおかけした事が沢山あったかと思います。でもそんな中で、院長先生をはじめ、良きスタッフに沢山の事を学び、私自身も大きく成長出来たなと感じる事が出来ました。そして、何よりも私がこの仕事について本当に良かったなと、やりがいや喜びを感じる事が出来たのも、患者さんとのふれあいがあったからです。治療とは関係なく、世間話でも声をかけて頂ける事がとても嬉しく、「ありがとう」と笑顔で言って頂ける事が励みにもなっていました。患者さんの元気は私のエネルギーでもありました。本当にありがとうございました。
 今後は、いったん退職させていただきますが、また12月12日より時間は短くなりますが、お手伝いさせて頂ける事になりましたので、また今後とも色々とご迷惑をおかけする事もあるかとは思いますが、よろしくお願い致します。
歯科助手:三岳幸野