2004年12月10日発行:Vol.61
編集:大場・宮崎

 前号(59号60号)までに、顎の関節の特徴と重要性、症状と原因に付いて書きました。今回は治療法と予防に付いてお伝えしようと思います。
 治療法としましては、現在いろいろと多義にわたる方法がとられております。また、多くは歯科や口腔外科などが窓口となりますが、カイロ(整体治療)や形成外科・耳鼻科なども窓口となるでしょう。その時、最初に行なわれる治療法も同じとは限らずに異なる事もあり得ます。本来は、前号でも触れたように各科単独ではなかなか解決しにくい問題を含んでいるために各科連携で診査診断と治療に当るべきでしょうが、なかなか現状はそう上手く行きません。

 まずは、痛みなどがあれば対症療法として痛み止め・筋肉弛緩剤などによる薬物療法、冷やしたり(冷罨法)時期によっては暖めたり(温罨法)と言う理学療法があります。また、一部のスプリント療法も痛みを軽減します。それにより機能障害を起こしていた関節の動きが良くなり開かない顎が開くようになる事もあります。
 次に、原因療法として、精密検査の上お口の中に問題があり、咬み合わせや歯並びによる咬合が問題であれば補綴治療にて咬合を回復したり、咬合のバランスが悪い補綴物や修復物があればお口全体のバランスを見ながらやり直したり(咬合治療)します。また、完全にお口が開かない方の顎関節に対しては、大学病院などの口腔外科にて手術して関節が動くようにする場合もあります。

 しかし前号でも書いたように顎関節症の原因は歯科(口腔内)だけではないのです。もちろんかなりの確立で歯科領域の問題が関与しているとは思うのですが、歯科治療だけで解決しない事も多々経験している事実です。これは最初に触れた顎関節周囲の多くの筋肉と神経支配による影響のためです。よって当医院も現在はカイロの先生と連絡を取らせてもらいながら治療を行なう方もおられます。それによって著しい頚椎、胸椎などの脊髄のずれやゆがみ、場合によっては骨盤の関節のずれやゆがみなども一緒に診て行かないといけない方々もけっこういます。しかしながらこれらの事を理解して治療に協力して頂く事すら難しい方々もおられるためになかなか治療効果が現れにくく、中には歯科だけで答えが出ない事に対して不信感や疑念を持たれる事もあります。海外では歯科のみならずカイロや形成外科・心療内科・理学療法士によるマッサージや運動療法まで取り入れながらチーム医療を行っていると聞きます。

 日常の運動不足や生活習慣、また、ストレスなどが原因とも言われ出している昨今では、ご自身によるセルフケア(顎の運動やリハビリテーション、全身運動などでの筋肉のバランスをとる事と良い姿勢を保つ、リラクゼーションによるストレスコントロール、過度に顎や歯を酷使しない、無理に大きく口を開けない)がとても大切な予防法であると言う考えも出てきています。(完)

(院長)

朝起きるのが辛ーい(>_<)季節になりましたね。
そんな寒い季節にぴったりの体が温まるお料理をご紹介します。
:材料:
・豚バラ肉・・2枚
・かぶ・・・・3個
・玉ねぎ・・・1個
・にんじん・・1本
・オリーブオイル・・大2
A クリームソース
・バター・・大2
・薄力粉・・大3
・牛乳・・・2カップ
・コンソメスープ・・3カップ
・塩・こしょう・・・各小1/2
:作り方:
@:たまねぎ・にんじん・かぶは食べやすい大きさに切って、耐熱皿に入れてラップをする。
  電子レンジで約3分加熱する。
A:鍋でオリーブオイルを加熱して一口大に切ったバラ肉を入れて焼き、@の野菜を加えて炒める。
B:AにAのクリームソースの材料を入れて、粉っぽさがなくなるまでよく混ぜながら煮詰める。
☆電子レンジを使って野菜を軟らかくするので、時間が短縮され簡単に出来ますよ!!☆
担当:宮崎 香代子