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従来より健脚者・上級者には「手軽だ!」と歩かれていたこのコース。 岳沢小屋HPでお勧めしたからかどうかは別として、 この夏も結構多くの方に歩かれているようです。 実は私もこのコースを初めて歩き通しました。 期待通りの楽しい山歩きを楽しめました。 個人的には天狗沢から登る時計回りが順当だと思っていたのですが、 重太郎から登る反時計回りも悪くはない、その両者の相違について 今日の所感を含めてちょっと書き記したいと思います。 今後ご計画の方の参考にしていただかれば幸いです。 このコースで注目すべきは @天狗沢 A天狗のコル〜奥穂高岳間の難所 Bジャンダルム @まず天狗沢を登るに使うか下りに使うかが問題です。 天狗沢上部はけっしていいルートではありません。 落石が堆積して足場が悪い、目印も岩に埋もれたりしてルートの判別がしずらい、 落石の危険が高い、と悪いことづくめです。 普通に考えるとここは下りに使ったほうがいいかと思います。 つまり重太郎を登って天狗沢を下る。 ただし、一日歩きとおしてこの足場の悪い天狗沢の下りはどうだろう? けっこう大変なことだと思います。 だったら天狗沢は体力のあるうちに登って、帰りは惰性でも下れる重太郎を選ぶ。 このほうが危険度は低く、身体にも優しいかもしれません。 (重太郎の下りもけっこう大変ですが、このコースを歩く人は 重太郎の下りくらいは楽々であって欲しいと思います。) A難所続きの天狗のコル〜奥穂高岳山頂間はどっちから抜けるのがいいのだろう? 安全面で言えば、畳岩尾根の頭への登り、馬の背などを登りで使う西穂⇒奥穂ルートの方が安全でしょう。ただし、ロバの耳の前後などはどっちから抜けるにせよ厳しい箇所もあります。 また体力的に言えば、畳岩尾根の頭への急傾斜などは登りに使うのは体力的にちょっと大変かなとも思います。 Bこのコースの最大のポイントはジャンダルム。 奥穂側から抜ける際は、このジャンダルムが徐々に近付いてくるので気持ちの高揚感を楽しめます。西穂側からのジャンダルムは決してかっこいい尖峰ではありません。 しかし、天狗沢からアプローチしてジャンダルムを通過するのは比較的短時間でアクセスが可能ですが重太郎を登り、吊尾根からアプローチする場合はちょっと余計な時間がかかるので肝心な場所にガスがかかり始める恐れが高くなります。 やっぱり晴れてこそ美しい山です。 以上、問題となる3点の対照を列挙してみました。 あとは登山者個人個人がこの情報を噛み砕き自分のヶ企画の一助にしてください。 |