信州岩波講座/まつもと 2023.6.11(土)
 

アフガニスタンとパキスタンで、病や飢え、貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた中村哲医師。病を治す医師はなぜ戦火の中で、井戸を掘り用水路建設を続けたのか?
しかし2019年12月、中村医師はさらなる用水路の建設に邁進する中、何者かの凶弾に倒れてしまう。人びとの命を救うために人生を捧げ、アフガンの荒野に、そして人類社会に希望の灯をともし続けた中村医師の生き方から今、私たちは何を学ぶのかーーー
中村医師を活動の初発から支え続けてきた同志、村上優医師(ペシャワール会会長)と20年余の長きにわたって医師の姿を映像に収めてきたカメラマン谷津賢二氏を講師に迎え、中村医師の生き方や思想と行動について、さらにまた現地の最新状況をめぐって語っていただきます。


講師プロフィール
 

医師、ペシャワール会会長。1949年、大阪府生まれ。九州大学医学部卒業後、精神科医として国立肥前療養所(現国立病院機構肥前精神医療センター)をはじめ各地の国立病院勤務を経て、現在さいがた医療センター(新潟県上越市)院長補佐。中村哲医師との交友は半世紀近くに及び、ペシャワール会発足当初から活動を支え続けた。中村医師の没後、アフガニスタンでの現地事業体、PMS(平和医療団)総院長、ペシャワール会現地代表を兼任。

 

ドキュメンタリー映画監督/カメラマン。1961年、栃木県足利市生まれ。立教大学社会学部卒業後、テレビニュース業界で働く。94年に日本電波ニュース社入社。95年から98年まで日本電波ニュース社ハノイ支局長。登山経験を活かし、ヒマラヤ山脈、カラコルム山脈、タクラマカン砂漠など、辺境取材を多数経験。1998年〜2019年アフガニスタン・パキスタンで中村哲医師の活動を記録。これまでの世界70か国以上で取材。


ペシャワール会は、中村哲医師の活動を支援するために組織された非営利の国際NGOです。中村医師の没後も、その遺志を受け継いでパキスタン、アフガニスタンの医療支援や農業・灌漑事業支援に取り組んでいます。