Q.遠視とは?
A.目が調節をしていない状態で、目に入った光の焦点が網膜の後方にある場合を
遠視と言います。
原因としては、眼軸長が眼光学系の屈折率に対して短すぎる、もしくは眼軸長
に対して屈折率が弱すぎることが考えられます。
遠視の目は、その程度によって、自らが無意識のうちに調節をすることで“よ
く見える”状態になるため自覚しない場合が多くあります。

Q.近視とは?
A.遠視とは逆に目に入った光の焦点が網膜の前方にある場合を近視と言います。
原因は、眼軸長が眼光学系の屈折率に対して長すぎる、もしくは眼軸長に対し
て屈折率が強すぎることが考えられます。
近視の目は、程度の関係なく、調節で“よく見える”状態にはならないため遠
方視に不便を感じたら、眼鏡もしくはコンタクトレンズによる矯正が必要にな
ります。

Q.乱視とは?
A.乱視とは、目に入った光が網膜上もしくはその前後に一点として結像しない屈
折状態を言います。近視や遠視のように屈折異常のひとつです。目に入る光の
方向により屈折が異なるために一点にピントを結ぶ事ができないのです。
軽度な乱視では見え方に影響は少ないのですが、乱視が強くなってくると物が
にじんで見えたり、ダブって見えたりして遠くも近くも見えにくくなります。
原因は、目の水晶体や角膜が正しい球面をしていないために起こると考えられ
ます。

Q.老眼とは?
A.老眼とは、中年以上になってレンズの役目をしている目の水晶体の弾力が低下
し、近くを見たときに調節(ピント合わせ)ができにくくなった状態をいいま
す。40歳を過ぎて、遠くが見えていても近くが見えにくくなったら老眼が考
えられます。
また、近視の方でいつもかけているメガネで遠くの見え方は変わらないのに近
くが見えにくくなったり、メガネをはずしたほうが近く見やすくなったりする
場合も老眼が考えられます。

Q.「良い目」にも正視と遠視がある。
A.遠くが良く見える目には「正視」と「遠視」があり、「正視」のことを「良い
目」といっています。
「正視」は、ピント合わせをしなくても遠くが良く見え、近くを見るときに初
めてピント合わせをします。
同じく遠くが良く見えていても、無意識のうちにピント合わせをして、遠くが
良く見えている目を「遠視」といいます。「遠視」の目は、近くを見るときに
さらにピント合わせをしなければならないので一日中ピント合わせをしている
ことになり目に負担がかかります。
遠視の程度によっては、遠くが良く見えていても目の負担をなくすためにメガ
ネを掛ける必要があります。

Q. 近視の人は老眼にならない?
A.結論から言えば、近視の人も年齢とともに老眼になります。
老眼とは水晶体の弾力低下に伴い近くへピントを合わせることができなくなる
状態で、眼の老化現象といえます。
したがって、近視の人も年齢とともに老眼になります。ただ、近視の方は、メ
ガネをはずすと近くが見えるためまだまだ老眼が始まっていないと勘違いされ
ている場合があるのです。
近視の方がメガネをかけて遠くが見えていても、近くが見づらく感じたら老眼
の始まりです。

Q.老眼鏡をかけると度が進みやすい?
A.老眼とは、水晶体の弾力性が低下する誰にでも起こりうる老化現象ですので、
老眼鏡を掛ける掛けないにかかわらずある年齢まで度は進みます。老眼鏡を掛
けると度が進むといわれるのは、老眼鏡が必要になる40歳から50歳ごろに
、ピント合わせの能力低下が著しく変化する時期と一致するからです。
メガネを掛けずに我慢しても老眼が進まないということはありません。
メガネを掛けずにがんばっても、逆に、眼が疲れたり体に変調をきたすことも
あるので、適正な度の老眼鏡を使われたほうが良いといえます。

Q.既製品の老眼鏡は眼に悪い?
A.視力を矯正するメガネは医療用具として扱われていますので、老眼鏡に限らず
メガネは適正なものを使用することが大切です。
適正なメガネとは、レンズの度数が両眼とも目に合っていること。左右のレン
ズの中心がそれぞれの瞳孔と一致していること。が重要です。
既製品の老眼鏡は、左右の度数は同一で、レンズの中心も決まった位置で作ら
れているために適正なメガネとはいえません。短時間の使用では問題ありませ
んが、長時間使用するようなときは眼に合わせた適正な老眼鏡をお使いになる
ことをお薦めします。
見えるからといって、他人の老眼鏡や既成のものを使うことはお薦めできませ
ん。

Q.ガラスレンズとプラスチックレンズの違いは?
A.ガラスレンズはプラスチックレンズの比べ屈折率が高いので、同じ度数でもレ
ンズの厚みは薄くなります。また、傷がつきにくいという特徴があります。し
かし、コーティング技術の進歩よりプラスチックレンズの「傷強度」はかなり
改善されています。
プラスチックレンズは、比重がガラスの約1/2のため軽く、割れにくく(安
全性が高い)、染色できる(ファッション性に富む)ため今は主流となってい
ます。

Q.屈折率とは?
A.光は、同じ物質の中では直進し、異なる物質に当たるとその面で曲がる性質を
持っています。その曲がる性質を「屈折」と言います。また、この屈折の度合
いは材質によってそれぞれ違い、それを数値で表したものを「屈折率」と言い
ます。

Q.屈折率とレンズの厚みの関係は?
A.屈折率は、空気中(真空中)の屈折率を1.0とし、数値が大きいほど屈折の
度合いは大きくなります。屈折率の大きなレンズを使うほど、凹レンズでは周
辺部が、凸レンズでは中心部が薄くなります。

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