槍ケ岳山荘からの電送。

『山小屋便り』 平成19年9月3日掲載


前日までの荒天が夢のような土曜日でしたが、穏やかな日和の中今年も恒例の槍ケ岳播隆祭が、
9月1日開催されました。
前日の槍沢ロッヂでの前夜祭を楽しんだ松本播隆追慕登山隊32名は、槍沢丸山下と播隆屈で
お勤めをした後、頂上でもお勤めをされました。
今年のご講演は、「写真で見る登山史」(山と渓谷社刊)の編者布川欣一さんで、
「登山史の中の播隆」と題して、播隆上人の槍ケ岳開山をはじめとする江戸時代の宗教者による
登山と明治以降のそれらの評価の変遷を大変興味深くお話いただきました。
地方の時代ともいえる江戸時代の文化を明治以降の中央集権の時代が、
破壊した過程が理解できました。
槍ケ岳開山150周年を契機に始まった播隆祭も29回で、来年は180周年になります。
また、新たな気持ちでこの会を続けていきたいと考えています。
写真撮影は、荻須真尚 さんです。
槍ケ岳山荘
穂苅 康治