槍ケ岳山荘からの電送。

『山小屋便り』 平成18年8月4日掲載

ガレ場で、転倒して骨折の疑いのある大学生を、長野県警航空隊のヘリコプターが、救助にきました。
昼下がりの雲の多い中、松本空港から15分ほどでやってきました。
当初、使っている傷害保険で救助費用がカバーできないと保険会社の本社の女性からいわれて、多
額な費用負担を、家族にお願いできないと、救助要請を渋っていた当事者達でしたが、遭難対策協
会事務局 の説得であきらめて要請を出しました。
その後、どうしても納得がいかず、こちらでその代理店を通して、救助費用の保険によるカバーが、
できることを確認させました。(当然のことですが)
そして、やって来たのが、長野県警のヘリコプターでした。
結果は、良かったのですが、今回の教訓は,登山中も保険証券のコピーを持ち歩くことです。自分
のかけている保険がどんなものかよく確認しておけば、半日右往左往しなくても済んだのでした。
そして、保険の常識を知らないような保険会社の職員を再教育することでしょう。彼女の誤った対
応で、山の中で登山者は、半日間大変心細い思いをさせられました。

槍ヶ岳山荘 穂苅康治