槍ケ岳山荘からの電送。
『山小屋便り』 平成17年6月6日掲載

        登山道の残雪状況(6/5)
6月に入っての槍沢登山道の残雪状況です。
槍沢ロッヂを過ぎて、ババ平に至るまでの区間の雪はほとんど消えました。
ババ平のテント場を過ぎて、100mほど上流の辺りから雪が現れます。
ここから先は谷底の雪渓上を歩くことになりますが、これからの梅雨の雨で
雪渓の崩落が進みますので、ルートの取り方には臨機応変に対応をお願いします。
また大曲りから先はまだまだ完全に雪山の領域です。
一部、グリーンバンド直下の九十九折りの道(通称:七曲り)は夏道が出てきています。
目印用の旗竿もそちらへ向かうように誘導してありますのでご利用ください。

槍沢上部はまだまだ雪がたっぷりですが、横尾〜槍沢ロッヂ間は春本番を迎え、
山桜やオオカメノキなどの花のほか、ニリンソウやサンカヨウ・エンレイソウなどの
林床の花々が咲き始めています。
これからはマイズルソウやゴゼンタチバナ・コイワカガミなどの花も順に咲き競いま
す。
6月は山麓の新緑とお花、山上の残雪と二つの季節が楽しめる良い季節です。
ぜひ梅雨の晴れ間を上手につかまえて、山のもっとも美しい姿をお楽しみください。
坂本 龍志


ババ平

大曲り

山桜   サンカヨウ