槍ケ岳山荘からの電送。

『山小屋便り』 平成17年5月5日掲載

23日に例年より2日遅れて入山しましたが、その後天候に恵まれたことと、熟練し
たスタッフのおかげで無事4月27日開業することが出来ました。
入山後一度降りて、上高地開山祭を終え、29日上高地より槍沢ロッヂに泊まり、3
0日槍ケ岳山荘に入りました。
横尾より槍沢の登山道は、登山道の雪切りも済みトレースもしっかりしています。
ババ平のテント場も賑わいを見せていました。
大曲からグリーンバンド、殺生平と雪の上です。雪が緩むと沈みますので、トレース
を外さないように登る必要があります。
ルート上には、ポールがありますので、通常迷うことはないと思いますが,風で飛ん
でしまうこともありますので、要注意です。
今年は、スキー,スノーボードを楽しむ方が増えて、槍沢,飛騨沢のみならず、天狗原
から横尾本谷右俣に入る方もかなりみえました。
山荘に上がると、登山者の方をお迎えする仕事の他に、いくつも作業が待っていました。
水タンクを掘り出し、屋根にホースを付け、晴れた日には、屋根に雪を乗せて水を作
り、雨が降ると自動的に溜まるようにする作業を急ぎました。
また、雪に埋まった窓を、掘り出し、館内に乾いた空気をいれて,乾燥させることも
晴れた日の仕事です。
冬の間にいたんだ屋根や、機材の修理(応急手当)も大事な仕事です。
今年は,元のバイトのお嬢さんや休暇中の次男も手伝ってくれて大助かりでした。
槍ケ岳山荘 穂苅康治