4月11日(月) 
今期2度目の岳沢小屋へ。

14日の本格小屋開けをスムーズに進行させるために
今回は小屋への進入経路を確保する作業を行ってきました。

なにしろ初めての小屋開けですし、不安はいっぱい。
今一番の不安は小屋に入れるかという不安。

小屋の中に入れなければ作業の進行にも様々な障害が予想されまますし、
テント装備や当座の燃料や食料を持ち込む必要がでてきます。

2時間ほどの作業でなんとか小屋への進入経路が確保できました。
ガチガチに凍っていたサッシもしばらく日差しに照らしておくと氷が緩み、めでたく小屋の中へ入ることができました。これで一安心。
小屋の中の状態もすこぶる良好で、今日からでも住めそうな状態。小屋内の霜や濡れ、破損もなく、さらに安心。

10月末の小屋閉め以来の心配がこれでひとつ消えました。

まだ4mの雪の下に埋まっている宿泊棟(プレハブ)の建材に損傷がないかという心配はありますが、これで順調な営業開始に向けて一歩前進です。

この先の作業が予定通りに進めば4月29日には宿泊も可能となりますが、猶予をもって5月1日よりの営業開始とさせていただいています。4月27日か28日には確実な営業開始日をご案内できるかと思います。仮に宿泊棟の建設が遅れても29日からはこちらで設営したテントでの宿泊(寝袋・マット・食事つき)は可能です。詳細につきましては4月20日以降に現地電話へお問い合わせください。
 岳沢小屋現地電話 090−2546−2100 
   (昼間など作業中は電話に出られない場合もございます)


こちらは上高地の登山口付近の様子。

積雪は50cm前後です。

初心者でもGWの岳沢小屋へ行けますか?という質問を頂きました。
これまでも夏の北アルプスを登って楽しんでいる方であれば大丈夫です。

上高地の登山口から岳沢小屋までは終始雪上の歩行となります。
コース前半は樹林帯の中でややルートが分かりづらくなっていますが、登山者の多いGWであれば雪の上に踏み跡がしっかりと付いているので不安なく歩けるかと思います。

後半は夏の登山道を外れて広い沢の中へ下りれば、
一面が雪に埋まっているのでたいへん歩きやすいです(↓)。

ただし、大雨の時などは雪崩の発生する可能性があるのでご注意ください。
大雨の時に登ってくる人はいないとは思いますが、念のために。

装備としてはストックと6本爪程度のアイゼンがあれば十分です。
日中、気温があがるとズボズボと足が雪に埋まって歩きづらくなることもあるので午前中に登るのがおすすめです。ワカンなどをお持ちになれば一層安心ですが、別に無くても大丈夫です。あとはこの穂高の眺めを楽しみたいという希望と初めての残雪歩きに挑戦する少しの勇気があれば大丈夫です。技術的に難しいことは何もありません。

また山スキーに関しては、
天狗沢はデブリが多くて滑走には不向きですが、奥明神沢・間ノ沢・西穂高沢・西穂独標から岳沢へ滑り込む沢などは今のところ、デブリもなくて快適に滑走できそうです。
岳沢下部の残雪状況などは今後随時お伝えしていきます。