2007年07月07日発行:Vol.86
編集:森口

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 「キシリトール」とは、白樺や樫などの樹木から生成される天然素材の甘味料で、虫歯予防に効果があるとされています。
 主にフィンランドで生産されていますが、天然のキシリトールは、ベリー類やプラム、カリフラワー等にも多く含まれています。
キシリトール配合と記されたガムやキャンディー等をたくさん目にするようになりました。甘さは砂糖と同じくらいですが、カロリーは砂糖の約75パーセントです。砂糖もキシリトールも糖質ですが、砂糖は糖類の一種、キシリトールは糖アルコールの一種と分類されます。
 虫歯の原因の一つとされる細菌(ミュータンス菌)は、砂糖などの糖類をエネルギー源として歯を溶かす酸を発生させますが、キシリトールは細菌のエネルギー源にはならないのです。
 食後(特に甘い物を食べた後)歯磨きをしないでいると、口腔内が甘酸っぱくなることがあります。この時、口腔内は酸性になっており、長時間放っておくと歯の表面(エナメル質)が溶かされて(脱灰)しまいます。このような状態を防ぐ力が、キシリトールにはあります。
 また、唾液の分泌を促進させるため、エナメル質の再石灰化(脱灰部分の修復)も期待できます。
 外出先やすぐに歯磨きが出来ない時、口の中のネバネバが気になる時は、キシリトールガム等を利用すると良いでしょう。

 ただし、注意して頂く点があります。
 @ 一度に多量摂取しないこと。(吸収が遅いため下痢しやすい。)
 A 歯磨き代わりにしないこと。(虫歯予防には歯磨きが一番です。)
担当:小原