2007年03月01日発行:Vol.83
編集:森口

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 そして、やがてそれは進行の一途をたどり失うのはその歯だけではなく、次々と奥歯から前の方の歯へ、もしくは咬み合せにより他の歯や、咬合力負担の多い歯の順に歯が無くなると言う現象が起き始めるのです。 しかも、歯が無くなった後も、ブリッジを入れて被せてある歯の周りの境目から虫歯に成りやすかったり、咬むと痛みが出たり、被せて有る歯の根が割れてきたり、ブリッジその物が壊れたりします。 部分入れ歯などを入れておられる方々も治療した所がトラブルを起こしやすく、顎の骨が吸収したりして入れ歯が合わなく成ったり、咬み合わせが低くなるために調整してもすぐに痛くなったり、入れ歯を固定している歯が動き始めたり、入れ歯その物が割れたりしやすいのです。 
 そして、本人がこの事に気付き、ブラキシズムを止める事が出来無い限り重症になって行くと言うこの悪循環の連鎖は断ち切ることは出来ません。
 近年では、ブラキシズムの時の噛み締める力は、通常の3〜5倍どころか6〜7倍の事も有ると言う報告があります。となると、その力が掛かる歯や歯茎が耐えられなくなるのもうなずけると言うものです。
 しかし、前に何度も書きましたように多くの人はこの事に気付いていません。また、治療法と言うものもまだ確立していないために「ブラキシズム」を止めると言う事はなかなか出来無い事のようです。 「スプリント療法」は効果はあるものの、対症療法であるためにブラキシズムから歯や歯茎を守る事には成りますが、ブラキシズムを止めると言う事に対しては補助的な役割に成ります。 今のところ特効薬と言うものも無く、特別に1回でピタッと解決する治療法もここ最近セミナーなどのたびに質問したり聞いたりしておりますが見つかっていないようです。中には逆に「有れば私が教えて欲しいですよ・・・」と言われた講師の先生もいました。 やはり、歯科医の皆さん悩んでおられるのですね?!
 虫歯でもなく歯周病でもない。歯を失う事に大きく関係する第3番目の疾患。「ブラキシズム」!、今後ますますお口の不定愁訴への関与が疑われる原因について広く皆さんに知ってもらい、スプリント療法を通じて取り組んでいただく事で、歯と歯茎を守りましょう。
 我々、とうせい歯科医院のスタッフもこの事について日々取り組んでおります。 皆様のお口の健康を守り、一本でも多く、一年でも長く自分の歯で健康に何でもおいしく食べられるような、そんなお手伝いが出来るように成りたいと思っております。
 お気軽にスタッフまで何なりとお問い合わせ下さい。
(院長)