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近年、歯科界の医療人による歯科医療への取り組みと充実振りはかなりのものですが、時代は『予防歯科医学』の時代を迎えて更なる発展を遂げようとしています。一旦失ってしまった『歯』や『歯の中の神経』、歯茎の『顎の骨』は、例え何億円積もうと蘇る事は有りません。(近年、顎の骨を作ると言う再生医療の試みは行われていますが・・・)
更に、最近は『ミニマムインターベーション』と言う言葉のように出来るだけ外科的な侵襲を与えない(できるだけ歯を抜いたり削ったりしない、出来るだけ小さな傷で外科処置を行う)医療を心がける時代に成って来ています。
予防医療の行き着くところは、病気にならない、医療機関のお世話に出来るだけならない。健康な体と快適な生活を出来る限り維持して行く。と言う事に尽きると思います。しかし、それはただ何もせずに得られる訳ではありませんし、予防医療を行ってゆく上で、安全に尚且つ質の高い予防方法を手に入れるためにはコスト(原価・費用)が掛かる事はやはり避けては通れません。自動車を所有しておられる方々なら定期点検や車検が必要なように、家を所有していれば何年かすればリフォームや修繕をしていくように、人間ドックでの成人病予防検診を受ける事により『早期発見早期治療』を行う事の重要性は、ここに改めてお知らせする必要は無いでしょう。最近の日本における生活習慣と食生活が、昭和の戦前と平成の現在では激変した事により、成人病は増え、若年者のがんの有病率は数字が上がる一方です。子供たちの肥満も増え、以前では考えられないくらい子供たちの成人病化が進んでいるために、学校や教育委員会などの行政も対応に苦慮しているようです。
歯科検診の実施や早期歯科治療の実施により、現在虫歯は以前よりかなりの確率で減少の傾向のようですが、その代わりに歯並びやかみ合わせの悪い子供が増えて来ています。これにより、歯茎の病気『歯肉炎』『歯周病』が増えて来ているようです。将来成人(永久歯列が完成してから)になってから口腔内の色々な病気や不具合に悩む事になるかもしれません。
予防医療と言うと何か重く大変な感じがしますが、普段の生活の中での習慣を改める、何が自分の体にとって良い事(物)なのかということに意識を向け、実行する事。また、それを一時的なものに終わらせる事無く、継続してゆく事の重要さに気付き、長く続ける事で維持して行けば、なんでもバリバリとおいしく食べて、朗らかに元気よく働き毎日が健康に送れるのです。予防医療に力を入れていきましょう。
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(院長) |
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