2006年03月10日発行:Vol.76
編集:大場

 毎年2月になると確定申告の時期がやって参ります。個人事業主の方々(我々個人立の開業医も)や、サラリーマンの方々でも一定の条件を満たす場合は、3月15日までに申告すると医療費控除によって前年に納めた税金が戻ってくる仕組みが有ることをご存知ですか?
 昨年1年間で、家族全員が掛かった医療関係の総額が原則10万円以上掛かった方々は、領収書をまとめてあれば(領収書の無い場合はそれを証明できる日付けや明細の有る記録なども含む)それによって所定の書類(地元の税務署などに問い合わせれば貰える申告書)を記入して、一緒に提出すれば、10万円を超えた分に対して、前年に収めた源泉徴収された(所得税など)前払いしてある税金が、一部もしくは他との合算で全額還付(戻る)されるのです。
 ケースにもよりますが、数万円から中には数十万円が還付される例も有るようです。臨時収入としてはバカにならない金額ですよね!?(前年に収めてある税金の範囲内ですが・・・?)
 医療費控除で認められている項目は、医療機関で掛かった時、直接支払った医療費(保険治療費・保険外の自由診療費・差額ベット代・医療器具など)、薬代(医院で出された薬や薬局で買った病気を治すための市販売薬なども)、通院に掛かった交通費(公共交通機関・タクシー代なども明細が証明できるものがあれば)などです。(詳しくは税務署までお問い合わせ下さい)但し、健康増進のためや予防の為のビタミン剤や滋養強壮剤などの薬や人間ドックや健康診断などに掛かった費用は残念ながら対象になりません。
 これからの税制に関わる状況は厳しくなるばかりのようです。減税措置の段階的廃止や消費税の負担税率改定(アップ)が決まり、医療保険・介護保険料のアップ、公的年金の負担額のアップなどは、増額の一途ですね。少子化対策の問題もあり、まだまだ国民の税負担は増える一方でしょう。その中で、他の税金控除(国の認めた災害や盗難などによる被害に関わる損害金)の方法と一緒に、「数少ない税金還付の方法をこの時期にしっかり利用しない手は無い」とは、言えないでしょうか?
 もちろん、医療に関わる費用を多く使う事で税金を税金を還付してもらう事よりも、健康に毎日暮らし、元気に仕事が出来て、おいしく何でも食べれる生活を送れる事の方が、税金を還付してもらう事よりも何倍も価値が有ることは強調するまでも有りません。
〔院長〕


 いよいよ花粉症のシーズン到来ですね(>_<)。私も花粉症とは20年の付き合いです・・・。水のような鼻水なのにかんでもかんでも詰まったままの鼻。厄介ですネ。眠っていても鼻が詰まるので口呼吸(口で息をする)になってしまいます。朝起きると口の中が乾き、喉が痛い。口臭が気になる、ということはありませんか?また、内服する鼻炎の薬によっても、唾液(つば)の分泌が抑えられ口が渇くことがあります。

〈唾液の役割〉
・食べ物を湿らせ飲み込みやすくする
・消化を助ける
・殺菌
・歯のエナメル質(表面)を丈夫にする

歯磨きをしてサッパリするとともに、舌も磨くことをおすすめします。舌の上(表面)にも歯垢と同様に舌苔(ぜったい)というものが付着します。花粉症で口腔内が乾く人以外でも、毎日の歯磨き時に舌を磨くことにより。舌苔を取り除き口臭を防ぐことができます。専用のブラシもありますが、歯を磨くのと同じ歯ブラシでよいので、舌の上をこすってみて下さい。サッパリしますョ(^_^)。
歯科衛生士 小原


 あるコラムの中に「歯周病予防が健康な心臓につながる」というものがありました。米国心臓協会(AHA)の博士は、心臓発作や脳卒中のリスクを心配する患者には、予防戦略として運動や健康的な食生活、適切な投薬治療に加え、歯周病の治療を取り入れるように忠告している。口腔内細菌により生じる慢性歯周病が炎症過程を引き起こし、炎症過程はコレステロールに富んだプラークの動脈壁への蓄積を促進するという。といった内容のものです。歯周病と全身疾患の関係については今までにも「かむかむ」の中で何回かふれてきていますが、患者さんの中には歯周病のメインテナンスを受けるようになってから肺炎を起こしにくくなったといった方もいました。口腔は全身の中の一部であり、しかも重要な場所です。ぜひ定期健診と定期的プロフェッショナルケアを受け、最重要な心臓をも守っていきましょう。
歯科衛生士 大場