2005年09月20日発行:Vol.70
編集:大場・三岳

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 以前にも「かむかむ」で触れて来た事で、お口の健康診断と定期健診の重要性に付きましては今更言うまでもありませんが、今回はお口の定期健診〔リコール〕をして行く場合としなかった場合についての違いについてお知らせします。
 歯科医院を訪れる時に多くの患者さんは、何か問題が有った時に来院されます。しかし、自覚症状があってからの場合は、症状はかなり進んでからのことが多く、治療回数や治療本数、さらに治療程度や治療期間が大変になる事が通常です。その際に、定期健診を受けている方は、たとえ自覚症状〔凍みる・痛み等〕が無くても虫歯や歯周病を早めに見つける事で、症状が進む前に治療する事が可能となります。定期健診を受けていない場合と比べ、治療回数や治療時間の短縮につながり、全体で見ると治療期間や治療費用を軽減することが可能と言えます。また、早期発見・早期治療が出来ることで、ご自身の大切な歯を削られたりする量も少なくなり、歯が抜かれずに残る可能性も高くなります。
 大変な思いをして「歯医者通い」をしても、治した治療箇所に個人差はありますが、残念ながら一生は持たない事が解っています。また、再治療をする時も人によってその程度や期間は個人差があります。ある人は、2〜3年で虫歯が新たに出来たり、治療箇所が外れたりします。また、ある人は7〜10年以上も新たな虫歯も出来ず、再治療も無く過ごす場合も有ります。
 しかし、歯周病は慢性疾患なので完全には治癒がありません。と言う事は一定の治療期間が終わり急性症状が無くなっても、または抜かずに保存治療が終わってもそれで終わりと言う事ではなく定期的に維持管理〔メンテナンス〕をしていかないと、憎悪の一途を辿ります。
 車や家もそうですが、使うだけ、壊れた所の補修だけ、ではいずれ全体がおかしくなります。その時になって一度に全部をやり直そうとすれば大変な思いをすることは容易に理解できることでしょう。しかも、人間の口の中のことは毎日使い続ける中でのことです。一日たりとも使わずにお休みしている訳には参りません。新しく置き換える事もできない相談です。
 今ある自分の歯や歯茎の健康をいかに守るか?「一本でも多く、一年でも長く持たせる」そのためには「早期発見・早期治療」が大切です。それには定期健診実施をお願いします。
(院長)


 こちらで働き始めて5ヶ月が経ちます。毎日午前中だけですがたくさんの患者さんのお口の中を見せていただきました。ほとんどの方が『歯石がついていますがどうなさいますか?』と聞くと「取ってください。」と言って下さり、取り終えると「気持ちよかった。」「すっきりした。」と喜んで下さいます。
 以前働いていた医院(東京都内)では「歯石なんかいいから虫歯だけ治してくれ!」と言われた事もあります。こちらの説明不足だったのかもしれませんがなかなか理解していただけないことがありました。
 これから食欲の秋を迎えます。健康なお口で美味しい物を良く噛み、たくさん食べて元気に過ごしていただくためにも、『早期発見・早期治療』はもちろんの事、これからは『予防』を心がけていただきたいと思います。その為にもできるだけ皆さんのお手伝いをしていけたらと思いますので、お声かけ下さい。
歯科衛生士:田中