『山小屋便り』 平成22年8月31日 | |
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今回の北鎌尾根偵察では、北鎌沢右俣最深部のルンゼに立ち入らないように×印を付ける事が目的で行って来ました。 8月25日、52歳男性が遺体で見つかった。状況から北鎌沢の最深部、北鎌沢コルの右側のルンゼをそのまま詰めて、そこからの滑落による遭難事故でした。 北鎌沢の登行に関して沢が二つに分かれる場合右へ右へ、と言う情報過多による思い込みが原因で随分沢山の皆さんがこのルンゼに入ってしまい、かなり手ごわいため運よく抜けられても余分な時間を費やしてしまったり、懸垂下降で戻ったりしているようで、数年前にも遭難があったりと、前々から気になっていたのです。 北鎌尾根にペンキは不必要と思っていましたが、こう事故があったり間違えて危険な思いをされた皆さんが多いことを鑑みて、今回危険箇所への立ち入り阻止と言う意味合いから、×印を付けさせてもらいました。 この事によって遭難事故が多少とも少なくなってくれたら幸いです。 もうひとつの目的は、北鎌尾根のゴミの収集です。 数年前からゴミ拾いをやっていますが、昨年と今年は悪質な投棄は少なく、嬉しく思います。 それでも、昔捨てられた錆さびの空き缶やウイスキーのガラス瓶等にて75Lのザックがほぼ満タン状態となりました。 今後も新しいゴミを増やさないよう皆さんにお願いいたします。 |
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ヒュッテ朝5時出発。 北鎌沢出合いでは、1パーティーがテントの撤収中にて 上空には青空の中に月が残り清清しい朝でした。 |
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北鎌沢右俣約2,000m付近に流れる水源。 左俣からは絶えない水が常時流れていますが、右俣に入ったとたん水は涸れてしまいます。 更に登るとこの地点にて水が湧き出てきています。 このところ殆ど雨が降っていないにも関わらずこの水源には水の補給が可能な程度に流れていてくれました。 只、秋深くなって雨が少ないようですとこの水源も涸れてしまうかも知れませんから 出来れば左俣にて確保しておいた方がよいと思います。 |
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問題の最深部ルンゼの入り口です。 ルートはこの位置から左に入り草付の岩稜を登れば北鎌沢のコルはすぐです。 |
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天狗の腰掛から見上げる独標。 | |
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独標取り付き手前からはるか遠くに槍ヶ岳が覗く。 |
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独標からの眺め。 東鎌尾根と西岳(左)。前穂高岳(右後)北尾根から屏風の頭。蝶ヶ岳(西岳右)。 八ヶ岳(左奥)と南アルプス(蝶ヶ岳奥) |
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独標からの眺め 大天井岳と牛首展望台。 いつもはあの位置から槍ヶ岳を眺めてるんですね。 |
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独標からの眺め そして槍ヶ岳。 圧倒的なスケールで迫力あります。 |
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P15からの槍ヶ岳。 | |
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