『山小屋便り』 平成22年8月25日 | |
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朝から長野県警の救助ヘリが天上沢から北鎌尾根にかけて飛んでいました。 21日、単独の男性が北鎌尾根を目指して入山し、「下山予定日の23日を過ぎても帰ってこない」との通報を受けた県警のヘリが捜索を開始したようです。 その後、ヘリにて収容されたようですが残念ながら北鎌沢の上部にて滑落死していたようです。 今年、北鎌尾根では7月17日から消息を絶っている27歳の男性がいます。まだ手掛かりすらも見つからないままです。 昨今、常時人気の高い北鎌尾根ですが、昨年も親子が滑落死亡するという遭難もありましたし、今年も行方不明者一人、今回の遭難にて今シーズン2件目の発生ということで、改めて北鎌尾根の危険性を認識させられています。 共に天候には全く問題が無い日に発生している遭難という事で、行方不明者の方の場合は滑落、転倒及び落石等の要因が考えられますが、発見されなければ解りません。 一般登山道ではなく、バリエーションと謳いながらも踏み後はしっかり残り、検索すれば何万という記録がパソコン上に飛び出すほどに一般化してきています。 それでも自然の形成する地形からは何ら昔と変わらない北鎌尾根がそこにあります。 いかに自身でトレーニングを重ね、体力、技術を身につけて自信をつけて挑んだとしても、思わぬ災難は予定外に起きるものです。 この2件の共通点は単独という事です。 一般登山道であれば、単独でも他の登山者が前後に歩いていたり、すれ違う登山者も多い事から、有事の際には何かしら打つ手が見つかりますが、北鎌尾根が随分一般化してきたとはいっても1日に数パーティー程度の入山者に限られた領域です。 単独での行動がこの「行方不明」や「通報できず」という事態に陥った最大の原因であることは間違いありません。 単独登山を止めろ。とは、言いません。 私も偵察等では、一人で行動しています。細心の注意を払って行っているつもりでも、いつも恐怖を感じています。慎重には慎重を重ねて行動するよう自分自身言い聞かせているところです。 計画されて北鎌尾根に行かれる皆さんも、どうぞ慎重さを忘れないよう、事故を起こさないよう細心の準備と注意をお願いいたします。 これ以上、北鎌尾根にて遭難騒ぎが起きませんよう祈っております。もちろん何処の山でも同じ事ですが。 |
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今日はちょっと辛い内容となってしまいましたが、 今日の天気早朝の時点では雲が多く、展望台では残念ながら槍の穂先のみ雲に隠れていて 写真にはなりませんでした。それでも満月が北鎌尾根の向こう側に消えていく光景は、 皆を感動させてくれました。 ヒュッテの西側斜面のお花畑を覗いてみましたら、 トリカブトの大群落とサラシナショウマのお花畑と見事な景観になっていました。 |
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こちらは小さな高山植物の庭のようになっていたヘリポート際のお花畑です。 コウメバチソウ(白)とオヤマリンドウ(紫)とカンチコウゾリナ(黄)です。 |
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アザミの花は今咲き出したところです。これからピンクのアザミ畑が出現します。 そのアザミの花の蜜を吸いに来たミヤマチャバネセセリです。 |
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午後5時以降なんと11日ぶりの雨が降ってきました、雷を伴って。 それ以降到着されたお客様はびしょ濡れの状態となってしまいました。 夕焼けは断念。 この雨明日まで残らなければいいのですが。 今日は牛首展望台を目指して来てくれたお客様多いです。 |
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