『山小屋便り』 平成22年8月24日その2 | |
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山小屋の水事情って何度かお伝えしておりますが、今年の天気って登山者にとってはとってもいいのですが、稜線にある山小屋にとって小屋泣かせの天気となっているんです。 8月15日から降水量のゼロの日が続いていますから、今日で10日間となります。 明日以降の天候もちょっとした夕立とかがありそうなだけで、大量の降水量にはなりそうもありません。 となると、雨水のみに頼っている山小屋にとっては、水制限をしなくてはならなくなり死活問題となってくるのです。 ヒュッテでは、標高400m下の二の俣谷の水源からポンプアップしているのですが、前回壊れてしまったポンプによって大変な苦労を経験し、水不足のその怖さを実感したところです。 今日、再び水源まで下って水のポンプアップに成功したので、また美味しい水が宿泊者の皆さんには無料で提供出来るようになりました。ところがこれが揚がり過ぎてしまって貯水タンクが満タン状態からオーバーフローを起こしてしまったのです。 「あーもったいない」と思えども、エンジンの燃料が切れないうちはポンプが働き続けていますから水はタンクの口から流しっぱなしという状態になっていました。 どうせ貯まらない水なら有効活用しようということで、今日宿泊されてる皆さんに洗濯や顔を洗ってもらったり、身体拭きをしてもらったりと、全く考えられない贅沢な水の使い方をしました。 この時期の他の多くの水で悩んでいる小屋の皆さん大変申し訳ありません。 |
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ポンプアップした水が飽和状態となりオーバーフローしてしまいました。 | |
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お客様にはいつも水を大切にと呼びかけている山小屋なのですが、この時ばかりは「どんどん使ってください」 と呼びかけて、顔を洗ったり衣服を洗ったり、全く贅沢な一時でした。 それでも、この後数分後にはエンジンが停止したらしく、水も収まりました。 ヒュッテの水はタンクに満タンとなりまた暫くの間は安心して供給ができます。 |
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