大天井ヒュッテ/大天井岳周辺最新情報
『山小屋便り』                平成21年10月12日 

今朝までのお客様を最後にて、今日からは小屋閉め作業を始めました。

今朝の最低気温−2℃なのに寒さを感じないのは、昨日の猛烈な寒さを体験済みだからでしょうか?
終日快晴の一日となってくれたお陰で、全ての布団を干し枕カバーも洗濯を終え、厨房の鍋や器具類も天日干しが出来、順調に小屋閉め作業が捗りました。

営業日最後に宿泊されたお客様は、
夕焼けの展望台ではブロッケン現象が見られ、二の俣谷から湧き上がるガスの踊り狂う様と、夕日の沈む瞬間と、更に槍ケ岳と空のシルエットの妙を堪能し。
朝焼けウォッチングでは、ピンクに染まる空と360度の大展望と、まだ少し雪が残っている槍ケ岳と穂高岳のモルゲンロートを見ることが出来、「全ての運を使い果たしてしまったみたいだ。」と言わしめる程に、皆さん大感激の最終日でした。

このページも果たして何時アップが出来るのか解りませんが、遅れてアップせざるを得ない事情お許し下さい。

大天井ヒュッテ 小池

11日、ヒュッテの玄関を出てみると二の俣谷から頻繁に濃いガスが湧いて来ていて、果たして展望台はガスの中か?と思い、展望台に登るか?それとも鋸刃岩に登るか?少し東斜面を登って展望台を探ってみました。、すると展望台まではガスが上がっていなかったため、もしや、と思い、お客様に展望台に行く事を告げ、急いで駆け上がってみると、思った通り湧き上がるガスの中にブロッケンが見られたのです。
それも見事に濃い虹色となって現れてくれ、展望台の上では暫く大騒ぎとなりました。

谷から湧き上がるガスは天上沢から吹く風によって押し戻され豪快な光景を見せていました。

濃い青空と日の入りの瞬間に一本の飛行機雲がアクセントを作ってくれました。

今朝は妙高山、火打岳の連山が近く感じるほどに澄み切った空気でした。

立山、剣岳も快晴の中にありました。

布団は屋根に、枕カバーはロープを張って、鍋類はベンチを借りて皆カラカラに乾いてくれました。