『山小屋便り』 平成21年10月7日 | |
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台風18号の影響は未だ見えません。 昨日から続く高曇りの天気は、昼ごろより湧き出したガスによって白い世界にとなってしまいました、その後ようやく3時頃より雨が降りだしています。 お伝えしているようにそれ程悪い天気では無いのですが、天気予報の影響か昨日は宿泊者がゼロでした。 宿泊者が居なければ少しは寝坊してもいいようなものなのですが、身に付いた習慣と言う物は恐ろしい物で、4時頃から目はパッチリ。ヒュッテの玄関を出てみると、空一面に厚い雲が覆っている高曇り、只昨日と同様遠望は利いていました。 従いまして、とてもとても朝焼けなど見られるはずも無いのに、5時を過ぎると何故か牛首展望台が気になって「一人きりの展望台もいいかも」 と思い、天気が悪い時意外は日課となっている展望台に登ってみました。 そこには、静かな雲海が待っていてくれました。 更に上高地に続く二の俣谷〜梓川の谷間には、4,5段に積み重なるような雲海が見られ、高瀬川の谷間には穏やかな凪ぐの海のような雲海が広がっていました。 ひとしきり見渡していると、南岳〜中岳の稜線に飛騨側から湧き出した雲が滝雲となって現れたかと見ていると、ビックリ平付近からも二の俣から溢れ出た雲が天上沢に流れ出してきました。 更には、東鎌尾根を槍沢から乗り越して来た滝雲と、その向こう横尾尾根を見ると本谷からも滝雲が湧き出し、 北穂高キレットから大喰岳までの広範囲から流れ出す大滝も出現。 二の俣谷から湧き上がる雲はあっという間に展望台にまで達し、滝雲ショーの閉幕となりましたが、こんな四段の滝雲を一片に見られるなんて、ビックリしました。 それもたった14分間の出来事だったのですよ。 大天井ヒュッテ 小池 |
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日が短くなって日の出の時間が5時50分頃と随分遅くなってきました。 もちろん今日は日の出は見られないであろうと知りながら登ってみた展望台。 凪ぐの海のような静かな雲海に浮かぶ槍ケ岳がありました。 |
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梓川の谷間には蝶ヶ岳から前穂高を繋ぐ雲が横たわり、その下に4.5段にも分かれた雲海が出来ていました。 |
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暫くすると南岳〜中岳に滝雲が出現。 その後4段階の滝雲の台競演となっていったのです。 今日の写真は是非連続で見て下さい。動画にて写していたらもっと良かったかもしれませね |
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南岳の滝雲を発見してから僅か14分後には牛首展望台も、湧き上がるガスの中に呑み込まれていました。 自然の成せる技は想像を遥かに越えています。 だからこそ、いつも感動を与えてくれるわけですよね。 その後いつの間にかガスは消えて、午前中は遠望のきく穏やかな天気となっていました。 下山まで、後何回展望台に来られるか解りませんが、その都度新たな展開があるんでしょうね。 |
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そんな南側の大滝雲ショーとは対照的に、北側に広がる高瀬側の雲海は湾の中の静かな凪ぐの雲海に終始していました。 | |
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いよいよ明日台風18号が本州上陸し、日本列島広範囲に影響が出そうな状況になってきました。こんな時に山に入る必要も意味もありませんが、連休前に抜けてくれそうでホッとしております。 9日から以降間違いなくいい天気となってくれそうですから、今シーズン最後のチャンス。 見逃さないようにしましょうね。 |
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