大天井ヒュッテ/大天井岳周辺最新情報
『山小屋便り』                平成21年10月4日 NO.2

さて、昨日のお月様は中秋の名月。
陰暦の8月15日の月を「中秋の名月」と言うらしいです。
満月は今夜ですが、ヒュッテでは、大天井岳〜常念岳の稜線の上に、7時前から顔を出しました。
空には、ウロコ雲が早い動きをしていて月は見え隠れしながら徐々に昇っていくごとに、明るい光で辺りを照らしてくれました。人工的な光と違い、心が静まる静かな月光の夜でした。
こんな夜には「月見で一杯」と言うには冷え込みが厳しく、消灯時間の8時には終了いたしました。

そして今朝、快晴の中展望台に登ると、夕べ昇った月は既に双六岳へと沈む直前でした。
その月の輝きはオレンジ色となっていて、月の模様もクッキリと確認できるほどに大きく見えました。
月が沈んだ後は、お決まりの槍ケ岳が朝日を浴びて赤く染まる「モルゲンロート」を待つのみでしたが、風の強さはきつく冷たく、震えながらの待ち時間は特別長く感じます。
その間に、360度の山並を説明するのですが、寒さと受ける風によって唇が上手く動かない程でした。

待つ事数分でしたが、槍ケ岳の穂先に朝日が当りだすとそんな寒さなんて全く忘れて、じっと見入っているのみです。
期待通り、槍ケ岳〜穂高岳、更に裏銀座の山々も真っ赤に染まるモルゲンロートが見られました。

夕べの夕焼けから月夜を経て今朝のモルゲンローとまで、凝縮された実に濃い素晴らしい時を堪能させて頂きました。

今日は日中引き続き好天となってくれましたが、再び前線が北上しそうで明日からは曇りとなりそうです。
更に気になるのは、台風の動き。
17号も18号も今後の動きに目が離せません。それによって前線も活発化しそうで来週も雨の多い一週間となりそうです。
来週末の最後の営業日ころには、通り抜けて台風一過の好天となってくれれば、山小屋も皆さんも最高にいいでしょうね。
そう期待しましょう。

大天井ヒュッテ 小池

午後6時30分頃には、大天井岳稜線上に現れたお月様。
その下にウロコ雲が早いスピードで流れ暫くは見え隠れしていました。

その後、雲が途切れたときに撮れた一枚です。
夜中は、月明かりがあっても星も輝くほどに澄み切った夜空となっていました。

展望台に登ると双六岳の頭上にもうすぐ沈む月がありました。
明日は満月で、今日より50分後ですからもう少しいい場所にありそうです。
只、天気は解りませんね。

沈む月がオレンジ色に輝いていたのは感動でした。

空が太陽の明かりで明るくなり出した頃、月は静かに沈んでいきました。

寒い時間待った甲斐がありました。
その後、赤く焼ける槍ケ岳のモルゲンロートも見られました。

天気さえ良ければ毎朝見られるこの光景なのですが、
残念ながら、明日からまた天気は下り坂ですね。
最後の体育の日の連休に期待しましょう。