『山小屋便り』 平成21年9月 5日 | |
期待通りの天気となってくれました。 早朝、朝焼け時は濃い雲が穂高岳や大天井岳の上空、裏銀座の山々を包み隠していたのですが、日が登るに つれ雲も消えていきました。 今朝の気温は7℃と吹く風もとても冷たく感じます。只日中は日差しの恩恵を受けてポカポカ陽気となってくれ、久 しぶりに布団も気持ち良さそうにふっくらとなってくれました。 朝仕事終えて赤岩岳方面に写真を撮りに行こうとしたところ、数日前からヒュッテに戻って猿を追いかけているNH Kの取材陣が早朝からビックリ平方面に行っていたのが、ヒュッテに帰って来た。 「牛首展望台に猿が居る。」と言うので一緒に展望台に登ってみると、およそ20匹位の猿の集団が牛首山方面か らやって来ていました。 その撮影風景を興味深々で見ながら猿の動きを追っていると、遊んでいたり、ジャレあったりしながらハイ松の松 ボックリをかじったりと、その行動は見ていて飽きないんのですが、一つ心配する事は、この標高に猿が生息する 数が数年前から確実に増えていると言う事実。 昨年と比べても、登山者の皆さんが稜線上で猿を目撃したという頻度が異常に多いんです。 果たしてその事によってどのような影響が出るのか?私には判りませんが、南アルプスに生息している日本鹿は 増えすぎて、高山植物までも被害を及ぼすようになったり、霧が峰や中央アルプスにまで目撃され、更に増えてい るようで、何らかの対策を立てなければと頭を悩ませているように、この北アルプスの猿も今後どうなって行くのか 大変心配になるほどです。 それはさて置き、猿達は暫くは展望台にて遊んでいましたが徐々に移動を開始、ヒュッテの方へと移動して行きま した。その様子を追いながら景色を眺めたりしていると、岩の隙間からオコジョが顔を出し様子を伺う仕草を写真に 収める事が出来ました。 前回にも展望台で対面しているのですが、その時は撮れなかったので今回ラッキーでした。 猿もオコジョもこの厳しい自然の中で必死に暮らしている事は事実ですね。 大天井ヒュッテ 小池 |
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展望台での撮影。 槍ケ岳をバックに猿の行動を撮影したいようですが、猿が言う事を聞いてくれる筈もなく。 カメラの向きは全く逆方向。 | |
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松の実をかじる子猿。 | |
岩の上でこちらの様子を伺う雌猿。 | |
岩の隙間から顔を出しキョロキョロするオコジョ。 | |
何回か顔を出しては引っ込み、どうも見慣れない動物が騒いでいるのでその後姿を隠して出てきませんでした。 | |
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