『山小屋便り』 平成18年 9月 8日掲載 | |
昨夜から早朝にかけてヒュッテを揺り動かすほどの強風と強い雨は、日の出の頃には 治まって午後2時半頃までは時折吹く強い風とパラパラ程度の雨に助けられて、 ヒュッテ南側斜面の石積み作業の外仕事も出来るほどの天気となってくれました。 こんな豪雨はいつ以来だろうか?確か7月の梅雨の長雨以来だからなんと40日以上 も前に、更にこの強風はというと入山以来小屋が揺れ動くほどの風は今シーズン初め て。もちろん小屋開け前の冬から春にかけての季節だったらその都度ですが。(槍ヶ 岳山荘の小屋開けの4月には毎日経験できます) 2,600m以上の稜線上に居るんだという実感を久しぶりに感じた訳です。今まで の天候があまりにも穏やかであったのでつい忘れていたような。 このような事は日ごろの登山においても良くある事なのですが、「私が行くといつも 天気がいいのよ」と話す晴れ男、晴れ女の皆さん、天気が良い時だけの登山経験で山 の全てを知っているような錯覚を持ってしまう事ってありませんか?確かに天気がい い方がいいに決まっています。でも、雨や風や霧や雷や寒さや暑さ・・・雪や氷も、 その全てが自然であり、それが山には付き物だって事を忘れてしまってるって事って ありますよね。 また、そういう悪天候の経験をしている方のほうが天候の良い時ばかり沢山登ってい る方々より経験値としてはプラスになっていて、未知の場所でも万が一の時でも対処 が出来るようになっているのだと思うのですが。 天気の悪いのも出来れば経験してみてください。 この冷たい雨と強い風の影響か夏色から秋色に一気に進みそうです。ヒュッテの南側 のお花畑も草紅葉が始まりだしました。 大天井ヒュッテ 小池 |
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1日愚図ついた天気ながらも大崩にはなりませんでした。 | |
ヒュッテ南側の石積み作業も出来ました。 | |
お花畑では急に草紅葉が進行し出しました。 | |