『山小屋便り』 平成18年 7月31日掲載 | |
好天が2日間続いたのは何日ぶりだろうか?東北を除いて梅雨明け宣言が出ました。 やっとやっとって感じですね。同時に夏空がやって来ましたが夏山で一番怖い事って なんでしょうか? 夏山の特徴は、快晴の朝を向かえ昼までに気温の上昇、雲が発生して入道雲にそして 夕立とにわか雨。というパターンが多いですよね。そうなんです雷が夏山では大変に 怖い事なんですね。 それでは、雷に逢わないようにするにはどうしたらいいんでしょう? 雷が発生する時に雷が落ちない安全な場所に居る事が最善の方法ですね。 それでは安全な場所って?そう、山小屋ですね。 つまり、雷が発生する3時前には山小屋に到着している事が、最も雷の被害を回避出 来る最善の方法という事になりますね。従いまして、計画段階からコースタイムに合 わせて山小屋に3時前に到着できるようスケジュールを組む事が一番の方法です。 もしも行動中雷に遭遇してしまったら 雷の落ちにくい場所に逃げ込む事ですね。じゃあ落ちにくい場所って何処でしょう? 落ちやすい所ってどこかを考えてみてください。簡単にいいますと高いところ、その 周りで他より高いところ、それと高いところの近くと言う事になります。表銀座で言 いますと燕山荘から槍ヶ岳までの縦走路は全て落ちやすい場所に当てはまります。 それでは縦走路で雷に逢ったらどうしたらいいのか? なるべく低い場所に逃げ込む事です。下りられれば稜線上から遠ざかる事です。下り られない場合は下りられる場所を探して下りる、それでもない場合は、はいまつの中 へでももぐって寝転がるなどして雷が通り過ぎるのを待つ事です。もっとも人間その ものにも雷は落ちやすいものです。そうやったからといって100%大丈夫という事 はありません。あくまでも確率が低くなると言う事なのですが、やらないよりはいい のです。 ですから、3時前に小屋に着いているという事が最善の方法となる訳です。 夏は途中に花が咲いていたり午前中の景色をのんびりと楽しんだりして思ったより時 間がかかります。日も長いので安心していると午後からガスが出てきて雷雲が発生し て気が付いた時には雷と雨が。 そうならないために、計画もう一度再チェック。 大天井ヒュッテ 小池 |
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7月31日の北鎌尾根の状態です。天上沢のY字雪渓もくっきり見えていました | |