『山小屋便り』 平成17年 9月15日掲載 | |
穂刈社長からのメッセージ 大天井ヒュッテのスタッフの多大な努力により施工された大天井岳歩道の篭枠設置工 事は、長野県登山道リフレッシュ事業による始めての工事の一つです。 この事業は、長野県が北アルプスの登山道改修に100万円の補助金を交付して、事 業主体である北アルプスの山小屋会が、登山者の皆様に任意の協力金をお願いして、 山小屋が労力と不足する資金を拠出して長野県の登山道を良くしていこうという事業 です。 補助金は、南北の山小屋会で50万円ずつにわけられ、さらに、現場ごとに分けられ ます。 協力金は、南北の山小屋会で募金しており、それも現場ごとに分けられます。 この交付金と協力金の使途は、現在資材費に限られていますので、今回の大天井岳歩 道工事については、ヘリコプターによる資材運搬費、労務費、不足する資材費等約 150万円は、山小屋の負担になります。 行政と山小屋、そして登山者の皆さんの協力によって初めて行われた登山道改修工事 ですが、現場の運営を預かる社長としては、補助率をもう少し上げて、山小屋の負担 をより軽減してもらえればと思います。 また、登山者の皆さんには、多大なご支援をお願いしたいと思います。 穂苅康治 6月の大雨で崩れ出していた登山道の修復作業が無事終了しました。 崩れ出した登山道の場所がヒュッテの建物の上部で、何もしなければいずれはヒュッ テに土砂が押し寄せて来てしまう危険な状態になっていたため至急の補修が必要でし た。その方法として今回使用した籠枠は石の無い砂利や砂ばかりのこの場所で非常に 有効で、丈夫な感じがします。これで心配の種がひとつ減りました。 この作業をするのにあたって、シェルパの4人とスタッフの3人には台風並みの強風 とどしゃ降りの雨の中でも休まずに作業をしていただいて、しかも掘り起しから砂運 びから全て手作業の仕事で、結構大変な工事となりました。 シェルパの4人は明日からは槍ヶ岳山荘の仕事が待っており、どうしても今日までに 終わらせなければならなかったので無理をお願いしたわけですが、何とか今日までに 終了させることが出来ました。本当に有難う御座いました。感謝です。 大天井ヒュッテ 小池 |
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崩れ出したヒュッテの東斜面の登山道に籠枠を使っての修復作業が始まりました。 | |
こんな天気ばかりなら良かったのですが | |
雨の中の作業 | |
台風並みの強風と雨の中でも作業が続く。 | |
全て手作業で完成した籠枠工事と、台風並みの風やどしゃ降りの雨の中でも作業を続けてくれた、 シェルパとヒュッテのスタッフ。 | |