松本教育を支えた市内私立高校の創設者と理念
 松本松南高等学校   創設者 片倉 東大郎(三代)
今井 五介
 
 かたくらかわたろう
いまiい ごすけ
 創設  昭和16年  
昭和16年4月 松本女子実業学校開校式挙行。
昭和23年3月 県知事より松本松南高等学校設置の許認可。
昭和28年4月 校舎増築、体育館竣工。
昭和45年10月  新校舎落成。

 本学は、片倉・今井ら片倉家が、男子高校であった松本商業学校に次いで、その姉妹校とし
て女子教育を目指し、現在地に移転した松本商業学校の跡地に設立。「自主独立の精神に徹す
る円満な家庭婦人育成のための完成教育」を建学の精神とする。生活での「自立自営」、勉学
での「自学自習」、道徳での「自律自戒」、技能での「創造錬成」を柱に据えた。
 片倉は、今井らと共に創立時の昭和16年2月から22年1月まで初代理事長として経営に参加
し、片倉財閥の経済力を背景に本学の基礎を作った。昭和20年12月片倉財閥は解体となり、片
倉は「今後経済的援助は出来ぬ」と苦渋の宣言をすることとなる。以後、物価の高騰、学制の改
正と幾度かの危機に見舞われながらも、理事会や同窓会・職員の努力により今日に至っている。