松本市教育会報 平成21年7月23日 第267号より
広く子どもたちを見つめて
城北地区子ども会育成会 猿田 敦子
この子ども会育成会は、次代を担う子ども問題を理解し、心身ともにたくましく健やかな子どもの育成を図るため、地域・家庭が一体となって子ども会の育成活動を推進することを目的として設立されました。育成会の活動は例年、城北地区公民館講座として計画し、子ども会育成会役員・地域の方々の協力をいただき実践しています。
夏休みには「公民館に泊まって遊ぼう」「日帰りバス旅行」、冬休みには「書き初め大会」など年に五〜六回の活動を行い地域の親子との交流を図っています。近年は子どもたちの放課後活動が多忙になり参加人数が多くはありませんが、学校とはまた違った親子・子ども同士のつながりができるようです。
活動の一つとして毎年三月に行っている親子料理教室があります。今年は長野県栄養士会の「信州すこやかっ子食育推進事業」を受け入れ、三回連続講座として行いました。この事業は、子どもたちが豊かな人間性を育み生きる力を身につけていくための「食」を重要と考え、食習慣の形成期にあたる子どもたちと保護者の「食」についての意識を高め、健全な食生活を実践してもらうために計画したものです。
参加者は親子十一組二十四名、毎回栄養士の方三名の指導で行われました。最近目にすることも多い「食事バランスガイド」のコマの図を使い、小学生にも解かり易く食事バランスの大切さを説明。それからドキドキの調理実習開始!メニューは毎回盛りだくさん、材料の種類も豊富です。グループに別れて、慣れない手つきでも子どもたちは一生懸命に取りくんでいました。おいしそうな匂いが漂いはじめ待ちに待った試食。自前の茶碗でご飯の量を計ってみると、バランスコマの量よりかなりすくなめな子ども。「作るるのは難しかったけど、おいしくできて良かった」「家でも作ってみたい」と満足げな子どもたちの声が聞こえました。お母さんたちもちょっとした工夫でおいしく作れるアイデアをいただいたようです。朝からしっかりごはんを食べることが大切と言われていますが、親も子もちょっとした食への意識で食生活の変化がみられそうな、楽しくおいしい料理教室になりました。
これからも活動を通して子どもたちと地域との交流が深まり、少しでも健全育成の手助けになればと考えています。