南岳小屋・管理人の日本最高所のオンライン日記


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2001年7月11日(水)〜20日(金)

日付 今日の出来事
7/11 朝から濃いガスと強風で今日一日はヘリは飛ばないだろうと思ってたら昼過ぎから天候がやや回復 しはじめて、夕方からキレイに晴れてきたらヘリがドッときました。先日の日記で書いたトイレを含めて5便連続(一便で約600kg・荷上代は・・・・企業秘密です) と、この小屋始まって以来の大量の荷物が飛んできました。それらをとりあえず小屋内に運び込み、夕食を食べたらもう9時です。もう疲れたので今日はここまでです。
7/12 先日あるお客さんから電話がありまして、私を名指しでくるものだから誰かと思って先方の名前を聞いても「?」でしたが、「鳥取の・・・」と言った ところで思い出しました。おととしに泊まったお客さんなのですが、宿泊受付の時に“鳥取市”とあったので「鳥取市の厚生年金会館前の◎×というメガネ屋を知ってますか」と聞いたのです。 実は私の父親が鳥取県の出身で、叔父がそこでメガネ屋をしているのです。そういう話しをしたところその方のグループと小屋の前で一緒に写真を撮ってもらって、その写真を叔父の見せてもらえたと後日伺いました。 そのお客さんから約2年ぶりに電話があり「この夏に涸沢〜北穂〜奥穂〜前穂〜上高地に行くのだけどどうだろうか?」との話しでした。普通の問い合わせなら「どこの小屋に電話をかけてるんですか」と言うところでしたが、その時はわざわざ 連絡をくれたことが大変うれしかったです。今日はそんなたわいのない話しでした。
7/13 昨日に引き続き今日も雨とガスと強風の一日でした。でもそんな中でも来るお客さんがいるんですよね。ありがたいといえばありがたい話しなのですが、やっぱりこういう天候のなか来るお客さん には申し訳ない気がします。特に今日のお客さん(5名)は全員槍ヶ岳経由で、よくもこの天気のなか強風吹きすさぶ稜線を3時間も歩くものだと思います。遠くから時間と金をかけてきていただくのに「何も見えなかった・・・」では本当に気の毒でなりません。 それで「南岳小屋ってどんなとこにあったんだろう?」というようなお客さんにせめてもと、このHP内の「特選写真館」から小屋周辺の画像を何枚かプリントアウトして小屋内での掲示を始めました。せめて晴れた時の様子を想像でもしてもらえればいいのですが。
7/14 今朝も引き続きの悪天でしたが、昨日までよりはマシなようで、天狗原方面の登山道整備に行ってました。その話はまあいいとして、最近は全然外に出歩いてないせいか雷鳥を全然見てなかったのですが、久しぶりに外へ出かけたら 南岳山頂で3羽のヒナを連れた雷鳥を発見してひとまず一安心でした。やっぱり雷鳥の親子がいなければ南岳じゃないですからね。そのうちに小屋のまわりを「クークー」と歩き回る雷鳥の姿が楽しみです。
7/15 やあ、やあ、やっと晴れました! どうやら先日の関東甲信地方、昨日の近畿・東海に引き続きこの山域もようやく梅雨空けのようです、朝から青空が広がり久々に布団も干せました。 今日は所用で槍平小屋まで行っていたのですが、南岳新道は花盛りですね。ニッコウキスゲやコバイケイソウ、クロユリ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、イワカガミ、その他諸々いっぱい咲いてます。雷鳥の親子も3組見ましたし、 午後から先日紹介した新トイレの設置作業をしていたらその横でも雷鳥の親子がクークーないてました。まわりの自然もようやく夏本番と言った感じです。
7/16 もう16日なんですね、早いものです。もう4日後には日本中の山という山が人であふれかえる日がくるんだなあ。各地の山小屋関係者は海の日の連休というものをうれしいながらも恐怖心で迎えるのです。果たしてどうなるんだろうと? 以前は山小屋の混む時期ってのはお盆休みか7月の最終の週末だったんですが、海の日というものができてガラッとその常識が覆されました。何が恐怖かというとつい数日前まではボチボチとしか来ていなかった登山者がこの日とばかりに襲来するのに学生のアルバイトはまだ揃ってないわ、その数少ないスタッフもいきなりのことで慣れてないわで大変なんです。 数年前には白馬山荘で1900人とか、燕山荘で1000人とか、この小さな小さな南岳でも120名来ました。さて、今年は何人くるんでしょうか?僕は150名と予想してます、さてどこに寝てもらいましょう。この日記を読んでる人はできることならこの時期の人気コースは避けましょうね。
7/17 今夜の夕食のキムチ鍋がおいしくて酒がすすみ、何を書こうやら。たまにはあっさりした日記もいいか。
7/18 昨夜のことですが、今シーズン始めて金沢の夜景が見えました。そう石川県の金沢市です。私、ここからの遠望に大変興味がありまして、空気の澄んだ日は望遠鏡が離せないほどなんです。今日は山岳遠望の話は後日にするとして、夜景についてです。 山にいるのに街のネオンが大好きな私はいつも山の上から見る町の夜景を指をくわえて見てる訳で、とくによく見えるのは高山(岐阜)と諏訪(長野)ですね。あとは佐久方面(長野)や砺波(富山)の夜景がよく見えます。ただ年にほんの数日ですが金沢市の夜景も見えるのです。 もちろんそれが金沢だという確証はありませんが、日本地図などと照合しても間違いないと思います。昨年の7月末のことですが、その金沢らしき地域で花火大会をやってるのを黙視できました。たしか7月30日か31日だったと思います。どなたかそのあたりの情報を教えていただけませんでしょうか。 あとは遠くというと岐阜というか濃尾平野の夜景らしきものも一週間ほど前に見えました。こちらについては南岳で見たのは初めてなのであんまり自信はありませんが、以前に槍岳山荘からも一度見えたこともあるし、10年ほどまえですが岐阜の金華山に遊びに行った時に乗鞍や穂高が見えた記憶があるので たぶん間違いないと思います。こちらについても地元の方の情報をお待ちしています。つまらない話しでしたか?
7/19 先週から休みをとっていた2名の従業員も戻り、この小屋の5名のスタッフも勢揃いしました。これから8月下旬までの忙しい夏山シーズンをこのメンバーで乗り切っていきます。 ついに明日は「海の日」となりました、明日からの山の混雑ぶりはどうなるのでしょうね、そういえば以前に上高地のホテルでこの夏アルバイトをするという方からメールをいただきました。ぜひ上高地レポートというものを送っていただきたいものです。 連休最終日は果たしてバスターミナルに何時まで人が並んでいるんでしょうか。そういえば現在改築中のバスターミナルや美化財団の現場の囲いにハイシーズンは河童橋まで並ぶバス街の列の写真がありました。きっと今回もこんな感じになるのでしょうか・・・。 なにはともあれ人が集まって賑やかになるのはいいことです、不安ながらもこれからが楽しみであります。
7/20 さて、いよいよ夏休みの始まりです。好天のせいもあり、来ましたねお客さんがドッと。まだ3連休の初日だというのに80名近い宿泊客です。でも、今日これだけきたということは一日ずらして早めに山に入ったということなんでしょうか、そういう意味では感心します。 なにはともあれ今日は疲れました、これで今日は終わり。


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