本 谷 左 俣
(横尾→南岳)
暫定公開〜
  初めに・・・

二俣までは右俣のページを参考にしてください。
ここからはその先から大キレットに至るまでの紹介です。

でもはっきり言って左俣はあまりお薦めしません。
理由はあとで述べましょう。
でもいいところであることには変わりありません。
特に秘瀑:北穂池の滝や天狗の踊り場と称されるカール底から見上げる南岳や北穂の姿は見事です。

難易度的には右俣よりちょっとだけ難しいかなというくらい。
さして危険なところでもありません。
ただある理由から利用するなら下りに使われることをお薦めします。


二俣から見上げる左俣です。
途中から岩が堆積したようになっているのがわかるでしょうか?
拡大するとこんな感じです。(⇒⇒)
左俣下部の谷筋は破砕帯と呼ばれる断層にできた谷なので地盤が非常に不安定で、
言ってみれば「落石の巣」みたいなところです。
だから写真のような岩だらけの谷になるわけです。
しかもその岩もたいへん不安定に堆積していて、
足元からドンドンと岩が崩れていくような所です。
 
だからもし利用するならその「落石の巣」を短時間に通過できる下りに
利用してもらいたいわけです。
こんな狭い谷の中で落石に襲われたら逃げ場がありませんからね。
ただ、8月中旬頃までならこの谷筋は完全に雪渓に埋め尽くされているので
比較的歩き易いでしょう。
裏返して言うならば8月下旬は雪渓が不安定なのでできれば避けたほうがいいということです。
そして9月以降は雪も消えて、完全な岩屑の溜まり場となります。使うなら下りに!
これが秘瀑:北穂池の滝
落差100mを超える滝って北アルプスにはそうそうないでしょう。
立山周辺と剱沢大滝くらいしかないんじゃないかな?
そういう意味では本当に貴重な大滝です。
しかもこれが見ることができるのは真下までくるか、
南岳小屋周辺から遠望するくらい。
北アルプスでは剱沢大滝に次ぐ秘瀑中の秘瀑と自信を
持って宣言します。

そして辿りつく大キレットカールのカール底。
天狗の踊り場とも呼ばれる場所です。
ここから見上げる南岳と北穂は最高!
特に紅葉シーズンは涸沢にも負けません。
そんな様子は下段でご紹介。
ここからは北穂へ登るならA沢のコルへ、南岳へ向かうなら最低コルなり南岳基部のガレ場を登るなり
自分が登り易いと思うルートを選んで進めばいいでしょう。
天狗の踊り場からの残雪の南岳
紅葉のカール底と南岳
紅葉の天狗の踊り場
紅葉のカールと北穂高岳