11月11日(水)


秋ってのは小屋番泣かせな季節であります。

昨日の夕暮れの雲海に引き続き、今朝も常念岳を囲むように広がる雲海…

朝夕と忙しい時間にこんな素晴らしい風景が広がる秋は本当に困ります。
このあとの雲海が朝日に赤く染め上げられる瞬間を見たかったけど、
今日は米炊き当番でして、獅子鼻から走って小屋に戻らなければなりませんでした。


さて、例年なら今の時期は「秋霖」の季節で天気はぐずつくことが多いのですが、
今年は夏前から天気のサイクルが完全にバラバラになってます。

おかげで連日の秋晴れが続いておりますが、
この天気はいつもなら9月末〜10月初旬の様相です。

一方、気温の方は8月末から昨日くらいまでは南海上を通過した
二つの台風の影響で比較的高めに推移していたのですが、
今日あたりが気温の転換点のようでぐっと寒くなってきました。

これからは北あるいは西寄りの風が吹く日が多くて寒さが一段と強まりそうです。
特にこれから数日は上空の強い大気の流れが南下してくるので標高3000mの
稜線ではその影響を強く受けます。(明日の風速の予報は20m/s超)
しばらくは防寒対策をしっかりしてお出かけいただきたいと思います。


それにしても気持ちの良い秋の空です、雲海です。



日中もおおむね穏やかな天候が続き、そして夕方・・・

またしても小屋番泣かせの夕景です。
飛騨側一面を埋める雲海がキレットを滝雲になって信州側へ流れ落ちる。

本当に「仕事なんかしている場合じゃないぞ!」
お客さんに対しても「ご飯なんか食べてる場合じゃないですよ!!」
っていうくらい最上級の夕暮れとなりました。

明日からは夕食の時間を5時半から5:15に早めよう。
という結論に達しました。(ちなみに今の日の入りは6:05くらい)