9月4日(金)


今朝は曇り空。
視界は良好で景色が見えるだけ良いと言えるでしょう。

しかし厚い雲に遮られて日差しは届かず、うすら寒い一日です。
岩礫の狭間の植物は赤く染まり冬への支度を始めています。

一方、雪解けの遅かった斜面では
 いまだ夏の花が過ぎ去った夏にすがりつくように首を延ばしていました。
 


冷たい雲の下でのその様には健気というよりはむしろ痛々しさを感じてしまう。

なにもそんなに無理をしてここで生きようとはしなくても
 もっと楽に生きていける場所はいくらでもあるだろうに・・・
高山植物とはいえ標高3000mの稜線は厳しい環境だろうと同情してしまう。

ライオンの立て髪を彷彿させる鮮やかな黄色い花びらを見ていると
松任谷由美の「ダンデライオン」のメロディーが頭をよぎった。
その切なげなメロディーも今日のウサギギクには似合っているのかもしれない。

明日になればもう少し暖かい日差しが届くだろう。
短い夏の営みに終止符を打てるだけの力を与えてくれる暖かな日差しが。