8月18日(月)
良い写真は撮れたでしょうか・・・
  
今朝は予報通り好天となりました。
麓には雲海、上空にもすじ雲が広がり、空はすでに秋の装いです。

       夏の一ヶ月間のお勤めを終えた松井さんが下山していきました。


小屋のトイレ掃除に皿洗い、それにお客さんの部屋案内を担当していたあのお姉さんです。これからは残りのスタッフの負担が増えますか頑張ってまいります。

来年も元気で登って来てくれるのをお待ちしております。


え〜と、今日もお話を2点。
まず、天狗池の様子を掲載しました、トップページのお知らせ欄からご覧ください。
槍ヶ岳山荘の遠足一行が天狗池経由で南岳へ遊びに来たので、
途中天狗池で撮った写真を一枚もらいました。

2点目、これは今後の登山と気象についてです。
登山のガイドブックなどにも書かれていることですが、北アルプスの稜線ではお盆を過ぎると秋風が吹き始めると言われます。これを理解できない登山者がいつものことながらたいへん多い。

これからの登山には秋山登山の装備が必要となってきます。
例えば、今日の最低気温は7℃、最高気温が10℃。
これで晴れて無風ならそれほど問題ありませんが、雨にならずともガスったり風が強く吹くと体感温度は一気に下がります。今日の例で言うと日の出の頃は風が10mくらい吹いてました。そうすると体感気温は氷点下、午後も低気圧の接近で風が強まり12mくらいの強風が吹いてます、それにガスも加わって到着する宿泊者は「手がかじかんで字が書けない…」という人が半数を超えます。
まあ、その程度なら笑って済ませられる話ですがこれに突然の雨が加わったり、もう少し気温が下がれば低体温症や疲労凍死の恐れもある事態です。
わかりやすく言えば、「夏のあいだ片付けていた薪ストーブをまたそろそろ設置しようかな」と考えているくらいの陽気といえば理解しやすいでしょうか。

大事な装備といえば、もちろんカッパ。
水の染み込んでこない良いものを買いましょう。
あとは手袋ですね、これも重要。
軍手はダメです、あれは濡れて風に吹かれたら体温を奪われるだけ。
 (今年の5月末に槍へ登るのに軍手で登って、
   吹雪かれて軍手が凍ってしまい痛い目に遭いました)
ウールかブレスサーモとかのちゃんとした保温素材の手袋を持ってきましょう。
夕焼けやご来光をゆっくりとみたいなら耳まで覆える毛糸やフリースの帽子もあったほうがいいね。(坊主頭の私は今朝そう思いました)

荘厳なご来光や夕焼け、それに雲海…
素晴らしい景色が展開されるのはこれからの季節です。
山の景色の美しさは下界とは別次元ですが、気象条件も完全に別次元です。
どうぞ万全の装備でお出かけください。

このHPをご覧の方々だけでも、冷たく辛い思いをされないよう願っています。
 (関係ない登山者まで、私には面倒は見切れません)