7月22日(日)

天気(午前) 天気(午後) 最低気温 最高気温 雨量(前日18時〜当日18時)
9.9℃ 11・6℃ 15mm

今日も基本的にはガス一日。
ただ、昨日よりは梅雨前線の活動が弱まったようでガスの晴れ間もあったりした。
その晴れ間にヘリが2便飛んで待望の布団が上がってきました。

今日はこの紹介をいたしましょう。
新しい布団はミズノのブレスサーモの掛け布団です。
上の作業はその布団を一枚ずつカバーへ収納しているところ。
 (右下に写っている手は心霊写真ではありません)

暖かな新素材として有名になりつつあるこのブレスサーモ。
この素材を利用した布団はすでにいろんな山小屋で導入されていますが、
ことのほか寒冷な南岳ではかなり厚めに作ってもらいました。
試作品で寝てみましたがなかなかgoodな暖かさでした。

そしてこれらの布団は南岳小屋での睡眠空間を変えようという試みで社長にお願いして買ってもらった品でもあります。
「題して、一人布団一枚計画」

これまで南岳の一般客室はカイコ棚(幅4畳分)に1畳サイズの敷き布団&掛け布団が4組という構成でした。この場合、閑散期は1畳に一人づつ寝られてよかったのですが、混雑期には困ってました。
大混雑の時は否応無く「1畳に二人」という状況も致し方なく、且つ公平に狭い思いをしていただいていましたが、一番困ったのが中途半端に混んでいる時。
ある人は1枚の布団に一人でゆったり寝られるのに、一部の人は一枚に二人という不公平感を感じるスペース割りにならざるをえない状況でした。

この不公平さをこの夏より解消しようと言うわけです。
敷き布団を2畳サイズの大きな布団に作り直し、
 (これは順次導入、当面は従来の掛け布団を拡げて2畳サイズ敷き布団スペースを創出)
この2畳のスペースに新しいブレスサーモの敷き布団を3枚据えます。
そしてこれまで8名だったカイコ棚の定員を6名に減らします。
これにより混雑時でも一人1枚の掛け布団で寝られるようになります。
 (下の写真参照、でも分かりづらいですね。ぜひ実地で体験しにきてください)

もちろん、これは宿泊者が定員の80名に収まった時の想定ですので、
小屋がパンクするような状況ではこの限りにありません。
しかし、ほとんどの日はこの80名以内に収まり、一人一人で快適に眠れると思います。

さらに、この定員80名以内に抑えるために今年より団体客の受け入れを制限しています。
富士山の山小屋でも予約や定員制が試験導入される昨今、いつまでも押込み型山小屋で「良し!」とは思っていません。将来的には槍穂の山小屋でも予約制・定員制が普及する日もそう遠くない将来のことだと思っています。

その第一歩としてこれらの取り組み(布団を一人1枚・団体の制限・定員制の推進)を今年から始めるつもりです。
なにぶん規模の小さな山小屋ですので道のりは安易なものではないと思います。
それでも限られた施設の範囲内で少しでも快適な居住空間を作り出すために今後も検討を重ねていきたいと考えています。

なお、付け加えて言うと混雑が予想される時などは早めに小屋へ入ったほうが有利です。
平日や普通の週末ならまず定員オーバーをすることはありえませんが、
お盆の前半や秋の連休などは定員(80名)を越える可能性もあります。
その場合でも・・・
1〜60人目
   確実に一人一枚の布団で寝られます。
60〜80人目
   夕食が終わるくらいまでは部屋割りを保留して様子を見させてもらうことになります。
   最終的に定員を越えた場合は遅い方から順に「二人で布団一枚」となることもあります。
80人目以降
   確実に「二人で布団一枚」です。
   寝る場所への案内も夜8時以降になってしまいます。

ここだけの話し、
このHPを定期的に見ていただいている方には快適に小屋で過ごしていただきたいと思っています。そのためにも早めの時間に小屋への到着を計画いただきたいと思っております。

それと他の山小屋に比べて利用頻度の低い個室の一部屋をレディースルームとしました。
  (ある程度以上の混雑時に限ります、閑散時は従来通りです。
    また女性の単独・あるいは女性のみのグループのみの適用となります)
ただし、こちらの定員は6名です。
こちらも早めの到着をお待ちしております。