5月29日(火)

昨日と同じ轍は踏まないと、きちんと4時に起きて出かけて見たのですが・・・
今日は東の空に薄いベールのような雲があって、うまく焼けませんでした。

しかし谷を埋める雲海は見事で、1時間半もずっと雲海を眺めていました。
それは静かな雲海ではなく、まさに海の潮の流れの如く流れる雲海でした。
画面の右から左へ、梓川を上高地側から上流の方へと、狭い海峡を激しく流れる潮流のように流れていたのでした。

実際に小屋の営業が始まると、こんなにノンビリ景色を眺める機会はありません。
この小屋開けの準備の頃が一番楽しい時期です。

今日は所用で昼には槍へ戻らなければいけません。
10時頃まで小屋内の片付けをしたのち、戸締りを済ませて小屋をあとにしました。

先般「利用不可能」と言っていた冬期小屋は除雪を済ませて「利用可能」となりました。
また、中を整理したら例年よりたくさんの冬期利用料が納められていました。
ご協力いただいた方々、ありがとうございました。
さて帰り道

これは南岳山頂の巨大な雪の割れ目です、深さは5mほどありました。

例年、南岳山頂には巨大な雪庇ができて、それなりに大きな雪の裂け目ができることはありますが、ここまで巨大なものは初めて見ました。

彼の足の左奥に山頂の標識があります。その標識の東側にさらに高さ5m、幅20mほどの巨大な雪庇ができていて、周辺には無数の割れ目が出来ています。

中には表面がまだ雪で隠れているものもあるのでこの時期にお出かけの方はご注意ください。

でも、この雪庇はたぶん崩落はしません。
その分、7月中旬まで槍をバックに良い残雪の写真が撮れることでしょう。

こういう感じで(⇒)

そういう意味ではこれも大切な残雪です。