6月30日(金)

天気(午前) 天気(午後) 最低気温 最高気温 風速(午前) 風速(午後) 雨量(前日18時〜当日18時)
曇後雨 5.1℃ 9.0℃ 西10m 西12m 24mm

昨日は岐阜県飛騨市神岡町で行われた保健所の講習会のあと上高地へ戻り、
横尾山荘に泊めさせてもらった。

朝食をいただいたのちに南岳へ向けて出発。
心配していた天気もまだしばらくは持ちそうで、山も見えるし一安心。
せっかくなので大キレットを経由して登っていました。
上の写真は標高2200m付近の雪渓と新緑と屏風岩。
この屏風岩、見る角度によっていろいろと表情を変えるけど、
やはり南岳から見る屏風岩が一番かっこいいと思う、個人的には。

その後は秘瀑・北穂池の滝のを拝したあと、まだ残雪豊富な大キレットカールに聳える
獅子鼻の岩峰を眺めながら小屋へ戻ってきました。
小屋に着く頃には雨も降りだし、これでちょっとは雪が解け、水も貯まるかなと一安心。

昨日から今日にかけていろいろな小屋の人と話をしてきたが、
やはりどこの小屋の人も6月の雨の少なさゆえ水が貯まらないことと、
雪渓の雪が全然減らないことを危惧していた。

現在の槍穂周辺では全般に標高2000m付近から雪が現れ、
2200mから上に沢筋は完全に雪渓に埋められている状態です。
南岳に至る氷河公園や南岳新道も同じ状況で、
例年ならそろそろ「雪切り」の作業を始める時期ですが、
あまりにもその雪渓が大きく残っているためにちょっと手をつける気になれない状態です。

まあ、これからの梅雨末期のまとまった雨でこれからは加速度的に雪解けも進むでしょうし、
本格的な夏山シーズンが始まる7月15日頃までには登山道も整備する予定です。
それ以前に槍穂の稜線まで登られる予定の方はピッケル・アイゼンは必携とお考えください。
 (詳しい各登山道の整備状況は各小屋へお問合せを)

さて、もうひとつお得な情報を!
私もよく利用しているお天気サイト(tenki.jp)で登山天気というコーナーが始まりました。
北アルプスをはじめ東北から九州まで全33箇所の最新の情報が見られるコーナーです。
ぜひご参考にしていただきたいと思います。

北穂高岳の岩盤末端から染み出す水流
 (この上流に川はありません)
間近に仰ぐか南岳付近からだけしか見えないまさに秘瀑

獅子鼻の岩峰群
2万年前の氷河が作り出したアレートとニードルです
南岳小屋は一番高い尖がりのすぐ裏に位置しています

アレート・・・氷河によって両側を削られた鋸歯状の細い尾根
ニードル・・・氷河によって周囲を削られて作り出された針峰