6月11日(日)


今日は新穂高温泉側から槍ヶ岳まで登ってきました。
上の写真は南岳の眺めが良い穂高平からの様子です。
 (ただ、今日は稜線は雲がかかって見えなかったので昨年同時期の写真です)

南岳小屋の裏手にある展望台・獅子鼻は「なんで獅子鼻っていうの?」という質問をよくされます。
上の写真で中央やや右よりにある尖がりが「獅子鼻」、その左のお椀を伏せたような山が南岳です。
この尖がりを里の蒲田川(新穂高温泉付近を流れる川)沿いからみると、獅子(この場合はライオンではなくて獅子舞の獅子)の鼻がツンと上を向いている様子に見えるので「獅子鼻」と呼ぶようになったそうです。
その様子は蒲田温泉(新穂高温泉のやや下流)付近から見ると一番顕著に見えます。
自家用車で新穂高までお越しの場合は栃尾温泉の交差点を過ぎて2分ほど走ると神坂トンネルがあり、そこを抜けたすぐ左側に遊湯パークというのがあります。
そこから見る獅子鼻が一番獅子鼻に見えるポイントです。
一度機会があればご覧ください。
 (地図はこちら⇒)

さて、登山道の様子ですが・・・
新穂高温泉から穂高平を経由して白出(しらだし)そして滝谷付近(標高1800m)までは
新緑が鮮やかでニリンソウやタチカメバソウなどの花が咲き誇っていて、
とても気持ちよく歩ける登山道です。(写真の花はサンカヨウ)
ただ、ご多分に漏れずこの飛騨沢も例年に比べると残雪が多くなっています。
例年ならこの時期に雪の上を歩くようになるのは槍平小屋を過ぎてからですが、
今年は滝谷から上部はほとんどが雪となっています。

上の写真の左側が今日の槍平小屋の様子で、右側が去年の6月12日の様子。
その違いは一目瞭然ですね。
なお、槍平小屋はまだ無人です。
今度の週末くらいからはスタッフが常駐するようになるそうです。
 (営業開始は7月1日)
そして槍平小屋から上の沢は完全に雪が詰まった状態で夏道には関係なく沢伝いに上るようになります。
 (おそらくあと2週間)
今日は飛騨沢上部は完全にホワイトアウト状態でしたが、GW前後に立てた目印用の旗竿で助かりました。ほとんどの旗竿は雪が溶けて倒れていたけど、それを差し直しながら登ることでルートを見失わずに住みました。これがなかったらとてもじゃないけど登れないような霧と雨風でしたから。
晴天時にはわからない旗竿の有難さ改めて実感しました。

今週1週間は頻繁に槍から南岳へ行き来しつつ、
来週から南岳もスタッフが常駐するようになります。