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              医療気功を導入している病院

医療気功の将来は明るい
日本気功協会会報  69 特別寄稿より
  
           帯津三敬病院 院長  帯 津 良一     

帯津三敬病院は、解説以来16年の間、ホリスティックなアプローチによるがん治療をおこなってきました。
従来のオーソドックスな治療法に加えて、中国医学(食養生、気功、漢方薬、ハリ灸)、心の医学(カウンセリング、リラクゼーション、イメージ療法、瞑想など)を中心として、さまざまな代替療法(ALTERNATIVE MEDICINE) を駆使するという方法をとっています。


ホリスティック医学とは

ホリスティック医学(HOLISTIC MEDICINE) とは、もともとあまりにも要素還元主義に陥ってしまった近代西洋医学に対する反省、あるいは批判から、1960年代にアメリカに起こった考え方といわれています。

要素還元主義の反対ですから、ホリスティック医学は人間丸ごとを見るということになります。しかし、人間丸ごととは何かというと、もう一つ定かではありません。わかったようで、よく分かりません。

よく分からないながらも、人間丸ごととは何かということを定めないとホリスティック医学というものがはっきり見えてきません。
そこで、私は「人間丸ごととは人体という空間の持つポテンシャル(エネルギーの総和)のことである」と考えました。

私たちはこの地球上で、縦、横、厚さの容積を占める存在です。当然、その空間はエネルギーを持っています。このエネルギーの総和こそ、私たちの丸ごとを表すものではないでしょうか?

空間が何らかの物理量(電気とか磁気とか万有引力とか)を含んで、性質をもつとき、これを 『場』 と言いますので、「体内の 『場』 ポテンシャルが人間丸ごとである」と言ってもよいでしょう。
つまり、ホリステッィク医学とは 『場』 の医学であり、自然治癒力に立脚した医学であり癒しの医学なのです。

1998年の春、ニューヨークで「統合医学(INTEGRATIVE MEDICINE) 」という雑誌が創刊されました。編集主幹は、かの有名なアンドルー・ワイル博士です。博士は現在、アリゾナ大学に新設された統合医学科の指導教授です。

統合医学とは、100年余にわたって世界の医学の主流をなしてきた近代西洋医学(CONVENTIONAL MEDICINE) と代替医学(ALTERNATIVE MEDICINE) とを統合するものです。

代替療法には、近代西洋医学以外のすべての治療法が含まれます。先に挙げた中国医学、心の医学のほかに、スピリッチュアル・ヒーリング(SPIRITUAL HEALING) 、ホメオパシー(HOMEOPATHY)、オステオパシー(OSTEOPATHY) などです。

このことは、代替療法がこれまでの取るに足らない存在から、より確かな医学へと変貌を遂げたことを物語っています。

つまり代替医学が、少なくともアメリカでは近代西洋医学に比肩出来るような存在に成長したことを示しています。両者が肩を並べてはじめての、統合医療です。

5月26日、ニューヨークでの発刊記念パーティーの会場で、私はこのことをはっきりと確信しました。そして、この統合医学の更に先に存在するのが、言うまでもなくホリスティック医学です。

このホリスティック医学の中でも、気功は重要な役割を果たしています。少なくとも帯津三敬病院のホリスティック医学の中では、無くてはならない存在となっています。
将来、ますますその傾向を強めていくことは間違いありません。

医療の現場における気功

今、振り返ってみますと、1982年の開院の頃は 「気功」 という名称を誰も知らないといっても過言ではないくらいでした。病院の真新しい道場も閑古鳥が鳴いていました。
患者さんに気功について説明し、やる気になってもらうのに、それは大変な苦労でした。 

気功で自然治癒力を高め、何とかガンを克服しようと考える患者さんが、全国からやってきて、病院の道場が賑わいを見せはじめたのが、1990年頃だったでしょうか?それでもまだ、この頃は皆さん、半信半疑でした。練功中の患者さんの不安気な表情を、今でも思い出すことが出来ます。

そして、練功する人々の表情が、不安から確信に変わってきたのが1994年の頃です。それから4年、気功はホリステッィク医学の担い手の一人として、すっかり逞しさを身につけてきた感じです。