編集 大場
2001年4月7日発行 Vol.17
<ブラキシズム>(bruxism)について

 皆さんは、[ブラキシズム]という言葉を耳にしたことがありますか?これは最近歯科領域で特に注目されている事なのですが、(グラインデイング)[歯軋り]:上下の歯を強い力で無意識にこすり合わせる。(クレンチング)[くいしばり]:上下の歯を強い力で噛み締める。(タッピング):上下の歯をカチカチと連続的に噛み合わせる。と言う不良習癖の総称なのです。
 これがなぜ注目されているのかと言えば、本人の全く知らないところで(無意識のうちに)行われている事、といろいろな病気の原因に成ることだと言われているからです。 [無意識]でと言うのは、ほとんどが寝て居る間に行われる為ということと、強いストレスや何かに熱中・集中していて気が付かないうちに行われるという事のためだそうです。いろいろな[病気の原因]としては、顎関節症の原因のひとつ・歯周病の進行を早める・咬合性外傷を引き起こす・多数歯の知覚過敏(冷たいものがしみる)・歯牙の咬耗(擦り減り)・補綴物の破壊・歯牙の破折(根の破折の時は抜歯となる)。などの重篤な病気の原因と成りえます。
 なぜ[ブラキシズム]が起きるのかに付いては、まだ解明されていない点が多いのですが、咀嚼筋群(お口の周りで開けたり閉じたりするときに関係する筋肉の総称)が何らかの理由により異常に緊張して本来の役割とは違う非機能的な動きをするために[歯軋り][くいしばり][タッピング]が引き起こされます。さらに現代人特有のストレスが原因であるとも言われておりますし、中にはこれが引き金となって[ブラキシズム]を始めると言っている学者もいるようです。
 しかし最も困る問題としては、一旦始まるとなかなかこれをコントロールすることが出来ないことです。さらに、確実に病気は本人が意識しない限り進行の一途をたどります。
 ☆一番の治療法は、<患者さん本人がまず認識(知ること)し、不良習癖を止めようと意識する(考える)ことだそうです。>これだけで、中には気付かなかったことを知ることで、自己暗示ができて[ブラキシズム]が止まる事も有るようです。
 皆さんの中に、最近歯ぐきが退縮して来て歯が伸びてきた・歯の根が見えてきた・冷たい物に対して歯ぐきがしみる・何本もの奥歯がしみる(知覚過敏症)・あるいは、歯の付け根(歯肉との境目)がエグレて(くぼんで)きたという方がいらっしゃれば、[ブラキシズム]に
よる[力]のせいかも知れません。
 「歯」と「歯ぐき」を守るために、もしこれらのことが気になる方がお
られましたらお気軽に当医院のスタッフまでご相談下さい。
院長


3月10・11日と雪の降る中、院長と
衛生士2名で谷口威夫先生の「トータル
から口をみる」というセミナーに行って来ま
した。歯周病・ブラキシズムそして食生活や咬
合力についてのお話しの中から、今回は谷口先生ご推薦の幕内秀夫=著粗食のすすめ≠ゥら
お料理を1品ご紹介します。
(本は待ち合いに置きますのでぜひ読んでみて下さい)
そして、かむ力(咬合力)について、今回は少しだけふれておきます。
かむ力を強める食物は・・・
梅じゃこご飯〈2人分〉
○材料 七分づき米2合 
梅干し2個
 青じその葉3枚
ちりめんじゃこ2/3カップ
酒大さじ1
@

A


B


C
米をといでざるに上げ、30分以上おく
梅干しはちぎる。青じその葉はせん切りにして水でさらし、アク抜きして水けを絞る。
米に水カップ2 1/6を加え、ちりめんじゃこと梅干し、梅干しの種、酒を加えて普通に炊きます。
炊き上がったら10分程蒸らし、梅干しの種を除いて青じその葉を加え、さっくり混ぜる。
当院には咬合力測定器があります。自分の咬む力を知りたい方は、スタッフに声をかけて下さい。
今年短大を卒業し、4月よりスタッフの一員となりました。
まだまだ、勉強不足で分からない事ばかりですが、一日でも早く、仕事を覚えられるよう、精一杯頑張ります。
 よろしくお願いします。
  
三岳幸野